健康用語WEB事典

オステオカルシン(osteocalcin)

骨芽細胞から分泌される、49個のアミノ酸からなるタンパク質。1分子当たり3残基γ-カルボキシグルタミン酸を含むことからBGPとも呼ばれる。*1

の中に約0.4%の割合で存在する。わずかな量が血液中を循環している。

ビタミンKの作用によってオステオカルシングルタミン酸残基γ-カルボキシグルタミン酸残基に変換されることでヒドロキシアパタイトに結合するが、ビタミンKが不足すると結合できずに血液中に放出される。*2

膵臓β細胞へ直接働きかけてインスリン分泌を促す作用と、インクレチンGLP-1)を介してインスリン分泌を促す作用を持っており、血糖値を下げて全身の代謝を活性化する。*3

口腔から摂取した場合は、24時間程度血中濃度の高い状態が続き、全身の糖代謝を改善するとされる。

経口投与されたオステオカルシンは、長時間にわたって活性を持った状態で消化管内に留まり、消化管内腔と全身循環の両方から、糖代謝改善効果を発揮します。そして、その効果の大部分は、小腸から分泌される GLP-1 が担っていることがわかりました。*4

オステオカルシンの種類

カルボキシル化の程度によって以下の2つに分類される。カルボキシル化によって骨基質との親和性が高くなる。

*1岡山大学病院 オステオカルシン: https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/naibunpiO/oste.htm
*2骨粗鬆症の1次予防 閉経前女性市民ランナーの骨強度増加に向けた試み 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 隅田祥子: http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO90002001-20144172-0003
*3九州大学 骨が全身の代謝を改善 オステオカルシンによるインスリン分泌の新しい経路を発見: https://www.kyushu-u.ac.jp/f/1213/2013_02_21_3.pdf
*4九州大学 オステオカルシン(骨のタンパク質)の経口摂取で代謝を改善 新たなメタボリックシンドローム予防薬の開発に期待: https://www.kyushu-u.ac.jp/f/1073/2014_10_06.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-12-25 (火) 13:16:22