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カイニン酸受容体(kainic acid receptor)

グルタミン酸受容体サブタイプカイニン酸によってγオシレーションが誘発される。カイニン酸型グルタミン酸受容体とも。*1

主に海馬CA3領域苔状線維シナプス発現する。*2

グルタミン酸受容体のうちカイニン酸受容体は、記憶・学習に重要な部位である海馬の特定のシナプスに特に多く存在し、他の受容体には無いゆっくりとした伝達速度によって、海馬神経ネットワーク活動の統合に必須の働きをします。*3

GluK1?GluK5?までのサブタイプが存在する。てんかんにおいては、苔状線維顆粒細胞自身の上に異常なシナプスを形成し、そこでカイニン酸受容体が集積することによっててんかんの悪化や慢性化の原因となるとされる。*4

*1KAKEN — 研究課題をさがす | 2014 年度 実施状況報告書 (KAKENHI-PROJECT-26780411): https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-26780411/267804112014hokoku/
*2記憶・学習の分子機構とカイニン酸受容体 東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻比較病態生理学研究室 伊藤公一: http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/tokuron/ito.pdf
*3慶應義塾大学医学部 神経ネットワーク活動を統合するメカニズムの解明 -てんかんや自閉症の解明と治療法に道-: https://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2016/osa3qr000001n8dl-att/20160429.pdf
*4神経細胞の興奮の起こりやすさを制御する新しいメカニズムを解明 松田恵子(生理学)|KOMPAS: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/medical_info/science/20160901.html

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:05:50