健康用語WEB事典

クロドロン酸(clodronic acid)

細胞毒性を持つ有機化合物骨粗鬆症の治療薬であるビスホスホネート製剤(第一世代)の有効成分となる。クロドロネートとも。*1

クロドロン酸の化学構造

分泌小胞内にATPを運ぶ輸送体VNUT)を阻害することで、疼痛慢性炎症にも効果があることが報告されている。

研究グループは、慢性疼痛を引き起こす原因になる慢性炎症にも着目。クロドロン酸は免疫細胞からのATP分泌を遮断することで、炎症性疾患の原因となる炎症性サイトカイン量が低減し、抗炎症効果を発揮することを見いだしました。*2

また、プレガバリンよりも強い鎮痛作用を持ち、さらにプレガバリン副作用である眠気なども起きないことが報告されている。

リポソームに包むことで、それを貪食した細胞だけに細胞障害を発揮するようにした薬剤リポソーム封入クロドロネート)がある。*3

*1東邦大学医学部研究グループが肝炎の悪化を骨髄由来白血球が予防することを発見~ 研究成果は米国肝臓専門誌Hepatologyに掲載 ~ | プレスリリース | 東邦大学: https://www.toho-u.ac.jp/press/2016_index/20161028-727.html
*2骨粗鬆症治療薬クロドロン酸が慢性疼痛に効く!作用メカニズムを世界で初めて解明 | プレスリリース | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2017/07/press20170718-04.html
*3東邦大学名誉教授 小林芳郎 マクロファージ バーチャルラボラトリ: http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/macrophage/main/labo-03.html

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このページの最終更新日時: 2018-09-23 (日) 15:52:17