健康用語WEB事典

ケタミン(ketamine)

フェンシクリジン誘導体麻酔のひとつ。塩酸とのケタミン塩酸塩)はケタラールという商品名で知られる。*1

ケタミンの化学構造

NMDA型グルタミン酸受容体阻害薬NMDA拮抗薬のうち、ケタミンのみが全身麻酔作用を持つ。低用量で難治性うつ病患者に即効性かつ持続性の抗うつ効果があることが確認されている。これは、代謝産物であるS-HNKが視床室傍核に作用することによると考えられている。*2*3*4

フィゾスチグミンケタミン麻酔作用に拮抗する。このことはケタミンアセチルコリン拮抗作用全身麻酔に関係が深いことを示唆している。

ほとんどの動物で中等度の呼吸抑制や血圧が上昇が起こる。*5

タグ: 麻酔 抗うつ剤 医薬品 誘導体

*1研究こぼれ話 眠り薬を探して - 野外調査と麻酔薬: https://www.pri.kyoto-u.ac.jp/sections/chemr/kawamoto/topic7.html
*2日薬理誌 背側縫線核セロトニン神経による情動調節機構 抗うつ薬の作用機構の解析から 永安一樹 金子周司: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/149/1/149_44/_article/-char/ja/
*3脊髄鎮痛は何を満たしてくれるのか? 硬膜外鎮痛法をκ作動薬とNMDA拮抗薬から考える 鎮痛機序の考察と仮説 相田純久: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/28/2/28_2_204/_pdf
*4抗うつ作用に重要な脳の領域を発見―新しいうつ病治療法の開発に期待― | 京都大学: https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-02-20
*5秋田大学 バイオサイエンス教育・研究サポートセンター 動物実験部門 注射用麻酔薬の特徴: http://www.med.akita-u.ac.jp/~doubutu/ouu/labo-anesth.html

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このページの最終更新日時: 2024-04-17 (水) 19:00:10