健康用語WEB事典

関連する用語

手術中の痛みや意識を無くすために使用される化合物。麻酔薬とも。3歳までに複数回の麻酔薬曝露を受けることで、成体期以降の学習・記憶障害やADHD（注意欠如多動性障害）のリスクの増加が起こる。これは麻酔薬が神経幹細胞の遺伝子発現を変化させて神経幹細胞を強制的に長期間休止状態とする結果、発達期から成体期にかけて新生されるニューロンが減少することが原因とされる。この休止状態にあった神経幹細胞は運動によって再活性化することが可能とされる。麻酔を適用する範囲によって以下のように分類される…

特定の部位にのみ働く麻酔。神経細胞の細胞膜内部で電位依存性ナトリウムチャネルを阻害することによる神経伝導の抑制による効果。局所麻酔の副作用は、多くの場合偶発的な血管内注入によって発生する。中枢神経のナトリウムチャネルは心筋に比べて局所麻酔に対する感受性が高いため、通常、中枢神経症状が先行し、やや遅れて心血管症状が発現する。また、ベンゾカインやプリロカインをはじめとするいくつかの局所麻酔薬では、稀にメトヘモグロビン血症が発生し、酸素投与でも改善しない酸素飽和度の低下やチアノーゼ…

コカインの代謝産物であるベンゾイルエクゴニンのカルボキシル基がエタノールとエステル結合を形成した有機化合物。コカインとエタノールの併用によって体内で生成され毒性を示す。アルコール中毒患者がコカインを服用した場合、肝臓のCES（hCE1）によって生成される。ラットの心筋において、コカエチレンの毒性はコカインよりも強いことが報告されている。

コカインのエステル結合が加水分解されて生じる主要代謝産物。

ヒトの肝臓の主なカルボキシルエステラーゼ。CES1A1とも。肝臓ミクロソームではカルボキシルエステラーゼが触媒する加水分解の95%をhCE1が行う。アルコール中毒患者がコカインを服用した場合、hCE1によってコカエチレンが生成され、これが脳への移行を促して重篤な症状が起こる。

参考文献一覧

ご意見・ご要望をお聞かせください。