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サリドマイド(thalidomide)

過去に睡眠薬の有効成分として使用された有機化合物妊娠3~8週妊婦が使用することで胎児への催奇性があることが確認された。

サリドマイドの化学構造

タンパク質を分解する酵素の構成成分であるセレブロンに影響し、胎児四肢の形成を阻害することによって奇形が起こることが報告されている。*1

一方で、らい性結節性紅斑多発性骨髄腫の治療に有効とされ、その用途では使用が許可されている。*2

また、がん患者におけるがん悪液質の原因であるシクロオキシゲナーゼ発現を抑制する効果が臨床試験によって報告されている。*3

タグ: 有機化合物 医薬品成分

*1サリドマイドが奇形を引き起こす機構を発見 | 東工大ニュース | 東京工業大学: http://www.titech.ac.jp/news/2010/025507.html
*2技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*3がん悪液質の病態と管理 片山寛次 福井大学医学部附属病院がん診療推進センター: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspen/30/4/30_917/_article/-char/ja/

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:06:24