健康用語WEB事典

システイン(cysteine : Cys)

アミノ酸のひとつ。日常の食事から十分に摂取する事が難しいため、準必須アミノ酸とされることもある。前駆体メチオニン。2分子システインが結合したアミノ酸シスチン*1

システインの化学構造

アルコール摂取後の胃液中のアセトアルデヒドの増加を抑える作用があり、二日酔い防止のサプリメントに含まれる。β細胞インスリン分泌の調節に関与する。*2*3

含硫アミノ酸であり、タンパク質中のジスルフィド結合の形成に関わる。タンパク質中のシステイン残基活性酸素によって容易に酸化される。システインチオール基酸化されることで様々な物質に変化する。*4

蛋白質を構成するアミノ酸の一つであるシステインCys)のチオール基は、生体物質の中でも酸化を受け易い部分の一つである。チオール酸化されるとスルフェン酸(-SOH)が生成し、それがさらに酸化されるとスルフィン酸(-SO2H)やスルホン酸(-SO3H)となる。*5

また、スルフェン酸スルフィン酸ジスルフィド還元によって生成される。

タグ: 有機化合物 アミノ酸 栄養素

*1長年の謎:アミノ酸シスチンを取り込む輸送タンパク質を発見 — リソウ: http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20160105_1
*2胃癌のリスクを減らすサプリメント ~L-システインの効果は二日酔い改善だけではない | お知らせ|東北大学大学院医学系研究科・医学部: https://www.med.tohoku.ac.jp/news/2812.html
*3【研究発表】L-システインによる膵β細胞からのインスリン分泌攪乱機構の解明 - 総合情報ニュース - 総合情報ニュース: https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20150303171452.html
*4広島大学大学院医歯薬学総合研究科創製医科学専攻探索医科学講座医化学研究室 研究内容紹介(鎌田グループ) ストレスに応答したNF-κBの活性化機構と細胞応答の解析: https://home.hiroshima-u.ac.jp/ikagaku/researches_kamata.html
*5システインの酸化的修飾による蛋白機能の調節 垰和之: http://www.ric.u-tokyo.ac.jp/news/news37-4.pdf

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このページの最終更新日時: 2020-10-07 (水) 18:48:18