健康用語WEB事典

セレノプロテインP(selenoprotein P)

セレノプロテインおよびヘパトカインのひとつ。ミネラルセレンを多く含むタンパク質

主に肝臓で合成され、血液中に分泌されて各臓器セレンを運ぶ。細胞内に存在するセレン含有タンパク質グルタチオンペルオキシダーゼなど)の生合成に用いられる。

LRP1リガンドとなり、筋肉インスリン抵抗性を誘発する。*1

二型糖尿病脂肪肝の患者には、血液中のセレノプロテインPが増加し、血糖値を増加させることが報告されている。*2

ヘパトカインの異常は、インスリン抵抗性2型糖尿病に関連する可能性がある。最近の研究では、ヘパトカインの一つであるセレノプロテインP糖代謝インスリン感受性の抑制に重要な役割をもつことが示唆されている。*3

インスリン分泌する膵β細胞において、セレノプロテインP細胞内のセレン含有タンパク質を維持し、フェロトーシスを抑制することが確認されている。また、セレノプロテインPインスリン前駆体の分解を抑制し、インスリン産生および分泌に重要であると報告されている。*4

タグ: セレノプロテイン セレン タンパク質 リガンド インスリン 膵臓

*1大学プレスセンター - 金沢大学医学系のグループが、運動の効果に個人差がある原因の一つを解明 -- 「運動効果増強薬」の開発や、運動効果の出やすさ診断へ: https://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=11050
*2共同発表:肝臓ホルモン「ヘパトカイン」が運動の効果を無効に~運動の効果に個人差がある原因の一つを解明!: http://www.jst.go.jp/pr/announce/20170228-2/index.html#YOUGO1
*3抄読会要約まとめのご報告(第三回目)|愛媛大学医学部(第三内科): http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/int.med3/?p=621
*4インスリン分泌に必要なセレンの働きを解明 ―膵β細... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-: https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/03/press20220323-04-sep.html

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このページの最終更新日時: 2022-03-24 (木) 14:43:42