健康用語WEB事典

タクロリムス(tacrolimus)

国内で開発された免疫抑制活性を持つ有機化合物。商品名はプログラフ

臓器移植における拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療薬として使用される。関節リウマチ全身性エリテマトーデスにおけるループス腎炎の治療薬として承認されている。*1*2

タクロリムスの化学構造

1974年に筑波山麓において採取された放線菌であるストレプトマイセス・ツクバエンシスから発見された。*3

タクロリムスと名付けられる以前は、発見した藤沢薬品社で使われていた通し番号であるFK506と呼ばれていた。

FKBPに結合し、さらにカルシニューリンに結合することで、そのCa2+による活性化を阻害してNFATを抑制し、T細胞の活性化を抑制する。*4

*1近畿大学医学部免疫学教室 事例の解説: http://www.med.kindai.ac.jp/immuno/jirei2013.pdf
*2内科医が診るべき骨・関節疾患:治療の新展開 関節リウマチ 抗リウマチ薬 山中寿: https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/10/97_2399/_pdf
*3(株)化学同人 京都大学大学院薬学研究科 くすりをつくる研究者の仕事 薬のネタ探しから私たちに届くまで 2017/3/30
*4シクロスポリン、プログラフについて | 重症筋無力症について: http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/mammal.dir/mg/page6.html

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このページの最終更新日時: 2018-09-08 (土) 15:05:45