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トルブタミド(tolbutamide)

二型糖尿病の治療。最初の血糖下剤スルホニル尿素薬のひとつ。β細胞にあるATP感受性カリウムチャネルを阻害してインスリン分泌を促進する。*1*2

トルブタミドの化学構造

サルファ剤であるスルファニルアミド血糖値を低下させたことをきっかけに開発された。

1942年,フランスのJanbonらは腸チフスの患者にスルファニルアミドを投与したところ,数人の患者の血糖値が低下したことを発見した。このことを契機として礎研究を行い,スルファニルアミド血糖降下作用に重要な意味をもつことを見いだし,スルホニルウレア系の経血糖降下トルブタミドの合成に到達した。なお,この化合物静菌作用は示さない。*3

タグ: 医薬品成分 有機化合物 糖尿病 血糖

*1糖尿病用薬剤 必要な薬剤と不要な薬剤 NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)浜六郎: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln/26/1/26_59/_pdf
*2(株)化学同人 京都大学大学院薬学研究科 くすりをつくる研究者の仕事 薬のネタ探しから私たちに届くまで 2017/3/30
*3サルファ剤 : 染料から生まれた薬(授業に役立つ薬のはなし) 高柳輝夫: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/41/8/41_KJ00003523081/_article/-char/ja/

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このページの最終更新日時: 2020-12-09 (水) 20:18:49