健康用語WEB事典

ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus : HPV)

子宮頚がん中咽頭がんなどの頭頚部腫瘍の原因となるDNAウイルスヒト乳頭腫ウイルスとも呼ばれる。

がん抑制遺伝子であるRbタンパク質の活性を阻害するタンパク質と、p53タンパク質の分解に関わるタンパク質を含むことが原因。*1

ヒトパピローマウイルス(HPV)の構造

HPVは1949年に皮膚に生じた電子顕微鏡?像で確認された,約8,000塩基対の閉鎖環状二本鎖DNAゲノムとして有するウイルスである。カプシド径がおよそ52〜55 nmの正二十面体構造を有し,パピローマウイルス?科に属する。皮膚粘膜上皮細胞に接触感染する。...

高リスク型HPVのE6蛋白がん抑制遺伝子産物であるp53蛋白を分解不活化し,E7蛋白は同じくがん抑制遺伝子産物のRb蛋白を不活化することで,細胞周期の調節がはずれ化に至ると考えられている。*2

米国では、ヒトパピローマウイルスによる中咽頭がんの年間全発症数は子宮頚がんを超えて増加傾向にある。

種類によって引き起こす疾患や発生率に違いがあり、皮膚型や粘膜型、低リスクHPV?高リスクHPV?などに分類される。*3

*1技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*2頭頚部癌とヒト乳頭腫ウイルス 山下拓 北里大学医学部耳鼻咽喉科・頭頚部外科学: http://mlib.kitasato-u.ac.jp/homepage/ktms/kaishi/pdf/KI46-2/KI46-2p081-091.pdf
*3関東鍼灸専門学校| 授業訪問 病理学概論(西岡由記先生): http://www.kanshinko.ac.jp/feature/class/nishioka/report17.pdf

ご意見・ご要望をお聞かせください。


ヒトパピローマウイルスに関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



添付ファイル: fileHPV.jpg 閲覧数 397回 [詳細]

この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:07:12