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ピロリン酸(pyrophosphoric acid : PPi)

2つのリン酸が結合した有機化合物二リン酸とも呼ばれる。化学式中では PPi と表記される。

ピロリン酸(二リン酸)の化学構造

代謝の副産物として生み出される。ATPのように分解することでエネルギーが取り出せる物質であるが、ATPと異なり毒性を持つ。*1

ATPの左端にある2つのリン酸は不安定で、加水分解されてエネルギーを放出することができる。実際には酵素の助けを借りて、ATPは左端のリン酸を切り放してADPになるときに、エネルギーを放出する。ADPはさらにもう一つのリン酸を切り放してAMPになりエネルギーを放出することもできる。一度に2つのリン酸(これをピロリン酸と呼ぶ)を切り放すこともある。*2

ピロリン酸のピロリン酸ナトリウムなど)は白い粉末状。

チアミンピロリン酸は主に糖代謝アミノ?酸代謝?に関与する補酵素として働く。*3

*1ピロリン酸の除去が植物の発芽成長に不可欠であることを証明 - プレスリリース - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部: https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/28.html
*2エネルギーの生産-サイトゾールとミトコンドリア: http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textbook/mitocho.htm
*3古細菌 Pyrobaculum calidifontis のチアミン生合成経路の酵素学的研究: http://libir.mukogawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/10471/1209/2/ThesisO65_S1.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-09-20 (木) 20:22:27