健康用語WEB事典

ブドウ球菌エンテロトキシン(Staphylococcal enterotoxins : SEs)

黄色ブドウ球菌が生成する溶血毒

発見当初はA〜E型(SEA〜SEE)に分けられていたが、現在は18種類の SEs の存在が知られている。

黄色ブドウ球菌による食中毒の80〜90%はA型毒素、あるいはその複合体に起因とされる。トリプシンなどの消化酵素や熱に対して抵抗性がある。*1

摂取後約3時間後に激しい嘔気嘔吐腹痛下痢などの症状が現れる。*2

1930 年,Dack らはブドウ球菌自体の感染食中毒を引き起こすのではなく,食品中でブドウ球菌の増殖に伴って産生される未知の物質により食中毒が引き起こされることを実験的に証明し,この毒素をエンテロトキシンと命名した。その後,SEs には抗原性の異なる複数の型が存在することが報告され,1963 年に抗原型が確認された順に SEA,SEB,SEC ~とアルファベット順に命名することが提唱された。*3

*1生物毒とは:いろいろな生物の毒の話: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/venoms.htm
*2国立感染症研究所 ブドウ球菌食中毒とは: https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/511-aureus.html
*3ブドウ球菌エンテロトキシン研究の最近の進展: http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~foodsafety/shi_pin_an_quan_xue_yan_jiu_shi/OUR_STUDY_files/MM200504-02.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-09-18 (火) 10:34:07