ベクロメタゾン(beclometasone) †
喘息などに対する抗炎症作用を持つステロイド(グルココルチコイド)。*1
ベクロメタゾンとプロピオン酸のエステルであるベクロメタゾンプロピオン酸エステルは、アレルギー性鼻炎などの点鼻薬の有効成分として使用される。
細胞表面の受容体から細胞核内に取り込まれ、核内受容体を活性化して遺伝子発現の変化と炎症性サイトカインの産生の抑制が起こる。*2
ステロイドは、細胞膜を通過後、細胞質のグルココルチコイドレセプター(GR: glucocorticoid receptor、ほぼすべての細胞に存在する)に結合する。ステロイドの結合したGRは、核内へ移行し、標的遺伝子の発現を転写因子レベルで調節すると考えられている。転写因子NF-κBやAP-1などと相互作用することが報告されている。この結果として、炎症に関与するサイトカインなどが負に制御され、免疫抑制作用が発揮される。*3
*1beclomethasone | C22H29ClO5 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/beclomethasone#section=Top
*2NCI Thesaurus Beclomethasone (Code C62009): https://ncit.nci.nih.gov/ncitbrowser/ConceptReport.jsp?dictionary=NCI_Thesaurus&ns=NCI_Thesaurus&code=C62009CI_Thesaurus&code=C62009
*3ステロイド|大阪大学 免疫内科: http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/page4-17.html
*2NCI Thesaurus Beclomethasone (Code C62009): https://ncit.nci.nih.gov/ncitbrowser/ConceptReport.jsp?dictionary=NCI_Thesaurus&ns=NCI_Thesaurus&code=C62009CI_Thesaurus&code=C62009
*3ステロイド|大阪大学 免疫内科: http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/page4-17.html
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このページの最終更新日時: 2019-05-21 (火) 13:23:34