健康用語WEB事典

ペルオキシナイトライト(peroxynitrite : ONOO-

マクロファージ好中球により、スーパーオキシド一酸化窒素から酵素を介さずに産生される活性酸素。安定的で非常に強力な殺作用を持つ。過酸化亜硝酸とも呼ばれる。化学式は ONOO- *1

強い発がん作用を持つ。また、DNAの開裂やタンパク質ニトロ化ヒドロキシ化することによる変性LDLヒドロキシ化脂質過酸化脂質への酸化を引き起こす。

パーキンソン病の進行にペルオキシナイトライトの関与が示唆されており、その消去剤であるエダラボンコエンザイムQ10の併用が進行の防止に有効であるとされる。*2

アスタキサンチンβ-カロテンなどが、体内のペルオキシナイトライトを除去する働きを持つことが確認されている。

アスタキサンチンおよびβ-カロテンニトロ化されることでペルオキシナイトライトと反応する機構を発見した。アスタキサンチンとペルオキシナイトライトの反応機構は、リコピンでの反応と共通点もあるが、それぞれのカロテノイドによって異なる反応機構があることが分かった。*3

*1細胞内寄生菌感染症と免疫応答 光山正雄(京都大学大学院医学研究科・感染・免疫学教授): http://www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol30/01/30_080_090.pdf
*2パーキンソン病患者における酸化ストレスの亢進と還元型コエンザイムQ10の投与効果: http://ros.med.u-tokai.ac.jp/pfinal.pdf
*3静岡大学 生体内におけるカロテノイドとペルオキシナイトライトの反応機構の解明研究: https://ir.lib.shizuoka.ac.jp/bitstream/10297/6275/1/20580126seika.pdf

ご意見・ご要望をお聞かせください。


ペルオキシナイトライトに関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2018-01-31 (水) 15:43:07