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ラクトース(lactose)

グルコースβ-D-グルコース)とガラクトース(β-D-ガラクトース)がβ-1,4結合した二糖類分子式は C12H22O11*1*2

ラクトースの化学構造

哺乳類中の主なであり、乳糖とも呼ばれる。母乳には約7%、人工乳には5~8%のラクトースが含まれる。ラクトースはラクターゼによってグルコースガラクトースに分解されて吸収される。ラクターゼが少なくなると乳糖不耐症が起こる。*3

1’位(β-D-グルコースの1位)のヘミアセタール部分はアルデヒド型と平衡であり、還元性や酸化性、変旋光を示す。*4

遊離しているミュータンス菌はラクトースからを生成できるが、バイオフィルム中のミュータンス菌によるラクトースの代謝スクロースグルコースと比べると少ないとされる。しかし、長期間のラクトースの摂取は口腔細菌によるラクトース代謝を引き起こす恐れがあると指摘されており、虫歯の原因にならないとは言えない。*5

*1生体分子化学 徳島文理大学薬学部 江角朋之: http://p.bunri-u.ac.jp/lab23/esumi/BioMolChem1.pdf
*2国立大学法人 岡山大学 糖質: http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~jo25/print/02n2.htm
*3国立遺伝学研究所 乳糖不耐症そしてラクターゼ持続症: http://humgen.lab.nig.ac.jp/inoueColumn_01.php
*4徳島文理大学薬学部 生薬研究所第一研究室 H30年度 生物有機化学テキスト 糖の構造と化学的性質: http://p.bunri-u.ac.jp/lab23/esumi/2018_Bioorganic%20Chemistry_text.pdf
*5小児歯科学雑誌 グルカンバイオフィルムモデルにおけるミュータンスレンサ球菌の酸産生 佐藤恭子 星野倫範, 藤原卓: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspd1963/45/3/45_412/_article/-char/ja/

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このページの最終更新日時: 2020-05-11 (月) 07:03:25