リツキシマブ(rituximab) †
モノクローナル抗体のひとつ。マウス抗CD20モノクローナル抗体IgG1の定常領域をヒトIgG1κで置換したキメラ抗体。形質細胞へ分化する前のB細胞を除去できる。商品名はリツキサン。*1
B細胞リンパ腫の90%以上に見られるCD20抗原を標的にするキメラ抗体。非ホジキンリンパ腫などが治療対象。*2*3
天疱瘡に対する効能が厚生労働省によって薬事承認されている。*4
CD47とSIRPαの結合を阻害する抗体が、リツキシマブの効果を増強するとされる。
SIRPαに特異的に結合し、CD47とSIRPαの結合を阻害する抗体(抗SIRPα抗体)が、リツキシマブによる腫瘍体積の増加抑制(腫瘍の増殖抑制)を増強することを見いだしました。さらに、CD47とSIRPαの結合を阻害する抗SIRPα抗体により、リツキシマブによるマクロファージのRaji細胞に対する貪食作用が強められることを示しました。これらのことから、CD47とSIRPαの結合を阻害する抗SIRPα抗体が、リツキシマブなどの分子標的薬によるがん細胞に対するマクロファージの貪食作用を高めることで、強力な抗腫瘍効果を発揮すると考えられました。*5
*1自己免疫性疾患の病態形成に関わる細胞・分子と臨床応用 B細胞 長谷川稔: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/28/5/28_5_300/_article/-char/ja
*2ナツメ社 埼玉医科大学リウマチ膠原病院 教授 三村俊英 基礎からわかる免疫学
*3技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*4抗CD20モノクローナル抗体(リツキシマブ)療法の難治性天疱瘡への保険適用拡大-慶應義塾大学病院が拠点として実施した医師主導多施設共同治験に基づく薬事承認-:[慶應義塾]: https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2021/12/24/28-91719/
*5貪食細胞を活性化する新たながん治療法を発見 | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University): http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/research/2017_01_13_02.html
*2ナツメ社 埼玉医科大学リウマチ膠原病院 教授 三村俊英 基礎からわかる免疫学
*3技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25
*4抗CD20モノクローナル抗体(リツキシマブ)療法の難治性天疱瘡への保険適用拡大-慶應義塾大学病院が拠点として実施した医師主導多施設共同治験に基づく薬事承認-:[慶應義塾]: https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2021/12/24/28-91719/
*5貪食細胞を活性化する新たながん治療法を発見 | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University): http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/research/2017_01_13_02.html
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このページの最終更新日時: 2022-01-09 (日) 06:58:31