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ルテオリン(luteolin)

フラボノイド系のポリフェノールのひとつ。シソや荏胡麻(エゴマ)に含まれる主要なポリフェノール分子式は C15H10O6 *1

ルテオリンの化学構造

ルテオリンは,多くの植物性食品や伝統薬として使用される植物に含まれる代表的なフラボノイドの一つである.ルテオリンはフラボンに分類され,これまでにおよそ300種類の植物に,アグリコン配糖体として含まれていることが報告されている.*2

ルテオリンにヒドロキシ基が1つ増えた有機化合物ケルセチンと呼ばれる。

HNF4α活性を抑制することで、血液中のコレステロール値を低下させて動脈硬化を予防することが確認されている。

その他にも抗酸化作用がん糖尿病非アルコール性脂肪肝炎NASH)、抑うつなどの予防に対しても有効に働く効果があることが知られている。*3*4

がん作用や抗糖尿病作用、さらには抗動脈硬化作用を有することが報告されてきましたが、分子レベルでの作用機構については不明な点が多く残されていました。本研究では、ルテオリンがHNF4α活性を抑制することを発見し、その作用が血中コレステロールレベルを低下させることで抗動脈硬化作用を発揮することを明らかにしました。*5

また、タンパク質分解機構であるオートファジーを顕著に促進するという報告もある。*6

ルテオリンを含む食品*7

  • シソ
  • 荏胡麻(エゴマ)
  • セロリの葉
  • パプリカ
*1細胞や生体をストレス環境から守る分子に関する研究 | 研究紹介 | 奥羽大学: http://www.ohu-u.ac.jp/faculty/research/researchP11.html
*2フラボノイド「ルテオリン」による生活習慣病予防・改善作用の分子機構 井上順 佐藤隆一郎 東京大学大学院農学生命科学研究科: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/54/6/54_416/_pdf
*3平成27年度研究室トピックス(プレスリリース)|実験病態病理学|名古屋市立大学大学院医学研究科: http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/patho1.dir/topics/2015/20151023.html
*4ルテオリンの in vitro および in vivo モデル系に対する神経保護・抗不安作用: http://www.cst.nihon-u.ac.jp/research/gakujutu/58/pdf/N-12.pdf
*5フラボノイド「ルテオリン」による抗動脈硬化作用の分子機構を解明: http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2015/20150910-1.html
*6名大院生命農・応用分子生命科 徳島大院ヘルスバイオサイエンス フラボノイド類によるオートファジー誘導機構の解析: http://www.jsbba.or.jp/wp-content/uploads/file/award/2012/topics/10_2J13p20.pdf
*7KAKEN — 研究課題をさがす | 日本型食品を代表する蔬菜評価の新視点-生理機能性フラボノイド成分との関連解明- (KAKENHI-PROJECT-11780099)*8: https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11780099/
*8CiNii 論文 -  パプリカに含まれるルテオリン配糖体の加水分解とその最適化: https://ci.nii.ac.jp/naid/130006035173/

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このページの最終更新日時: 2018-03-25 (日) 14:47:09