健康用語WEB事典

レンネット(rennet)

凝乳酵素の総称。レンネットを牛乳に加えるとゲル状に固まる。凝乳酵素とも。チーズの製造に利用される。*1

生後1~2週間の仔牛の第四から得られるキモシンを主成分とする仔ウシレンネットや糸状菌が生産する微生物レンネット、キモシン遺伝子を導入した大腸菌カビに合成させる遺伝子組換えレンネットなどがある。*2*3

カゼインミセルキモシンを作用させると、ミセル表面に存在するκ-カゼインが限定的に加水分解され、その結果としてカゼインミセル凝集およびゲル化が起こる。*4

乳酸菌乳酸を生成することで牛乳pHカゼインミセルの荷電量を低下させるため、レンネットによる凝乳を促進する。

*1東京工科大学 食品工学(山下隆)研究室 豆乳チーズの検討(チーズ様製品): http://www2.teu.ac.jp/foodtec/yamashita_lab_gakubu_people_hp/cheese1.html
*2東京聖栄大学 世界のチーズ 伊神純一郎 大塚暁人 野田茉冬佳 松村歩美: https://www.tsc-05.ac.jp/images/nutrition_ed/2018fsp/03.pdf
*3弘前大学 農学生命科学部 津田治敏 新規植物レンネットを応用したチーズ製造: https://www.hirosaki-u.ac.jp/agrilife/data/2019/koubo23.pdf
*4群馬大学 理工学部 化学・生物化学科 チーズを作って、食べてみよう チーズのサイエンス 食品生物科学研究室(担当:榎本 淳): https://www.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp/~taiken/2016/10.pdf

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このページの最終更新日時: 2020-05-08 (金) 07:21:22