健康用語WEB事典

ワールブルク効果(Warburg effect)

がん細胞が環境の条件にかかわらず、解糖系でエネルギーを生成すること。がん細胞の中期から後期に見られる解糖系の亢進。がん発生の初期段階でも確認されている。*1

1926年にドイツの生理学者のオットー・ワールブルク(Otto Heinrich Warburg)によって発見された。*2*3

低酸素条件下でがん細胞が増殖するために必要な核酸アミノ酸などを供給するために起こるとされる。*4

この現象が起こる詳しい理由は未だ不明とされる。

正常細胞酸化リン酸化によってエネルギーを得ているのに対し、がん細胞酸化リン酸化ではなく好気的解糖によってエネルギーを得ています。酸化リン酸化と比較してグルコースからATPを産出する能力が著しく低下するにも関わらず、がん細胞好気的解糖をひたすら行っているのです。この現象をワールブルグ効果(the Warburg effect)と呼びます。*5

これによって大量の乳酸が体内に蓄積する。

細胞の特徴の1つは、好気的条件下でも増殖に必要なATPをもっぱら解糖系で得ていることです(ワールブルグ〈Warburg〉効果)。そのため多量の乳酸が生じます。いわば細胞は正常細胞乳酸菌に化けたようなものです。*6

*1がんの超初期段階で生じる代謝変化を世界で初めて解明: http://www.hokudai.ac.jp/news/170418_pr.pdf
*2がん細胞の悪性化をもたらす代謝制御メカニズムを発見 同化反応促進メカニズムから見える新たながんの治療戦略 | 東京大学: http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_240710_j.html
*3メタボロームが解き明かす生命のシステム Metabolomics --- A New Approach to Elucidating: http://gakkai.sfc.keio.ac.jp/journal_pdf/SFCJ15-1-04.pdf
*4ガン細胞にみられる解糖系の亢進(Warburg効果)の発生機構の解明: http://www.idac.tohoku.ac.jp/idac2014_se/ja/joint/product/pdf_h27/26.pdf
*5がん研究 | 質量分析総合センター: http://www.med.kobe-u.ac.jp/icms/icms/research_cancer.html
*6技術評論社 山中建生 知りたいサイエンス 地球とヒトと微生物 身近で知らない驚きの関係

ご意見・ご要望をお聞かせください。


ワールブルク効果に関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:08:21