健康用語WEB事典

不規則抗体(irregular antibody)

同じABO血液型血液を輸血した場合に持つことになる、本来なら存在しない抗体。妊娠や分娩した場合にも現れることがある。*1

ABO血液型では通常、A型の人は抗B抗体、B型の人は抗A抗体というように自分の血液とは反応しない抗体規則抗体)を持っていますが、その他の血液型では対応する抗体を持たないことが普通です。しかし、過去の輸血や妊娠等の理由でその他の血液型に対する抗体を持つことがあり、これを不規則抗体と呼んでいます。*2

また、ABO血液型に分類されない抗体を全て不規則抗体とする場合もある。

赤血球の表面にはABO式の血液型以外のさまざまな血液型抗原が存在しており、ABO式血液型抗体以外の血液型抗体を不規則抗体といいます。胎児に影響を及ぼすものとして抗Rh(D)抗体、抗Rh(E)抗体、抗M抗体、抗P抗体などが知られています。*3

血液型不適合妊娠の原因となる場合がある。

不規則抗体の有無を検査する、不規則抗体スクリーニングや不規則抗体同定検査が実施されている。

*1不規則抗体の検査: http://plaza.umin.ac.jp/~histsite/fukisokukoutai.pdf
*2臨床検査科|診療科・部門案内|社会医療法人 愛仁会 高槻病院: http://www.takatsuki.aijinkai.or.jp/department/clinical-examination4.html
*3奈良県立医科大学 産婦人科学教室 血液型不適合妊娠: http://www.naramed-u.ac.jp/~gyne/menu60-13.html

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:08:28