健康用語WEB事典

小腸上皮細胞(intestinal epithelial cell)

小腸粘膜表面(小腸上皮)を覆い、食品に含まれる物質(栄養)の吸収を行う細胞極性細胞のひとつ。吸収上皮細胞とも。*1

約1日で新しく生まれ変わる。剥がれ落ちた小腸上皮細胞便に含まれて排出される。細胞の表面は微絨毛で覆われている。*2

小腸吸収上皮細胞極性細胞として知られており、頂端面(apical)と側底面(basolateral)という組成や機能の異なる2つの膜領域を持つ。この細胞極性の破綻は様々な疾患を引き起こす原因となるが、その疾患の1つに微絨毛萎縮症と呼ばれる難治性疾患がある。*3

小腸上皮細胞の隙間に挟まるようにして様々な免疫細胞が存在する。そこに多く存在するCD4+CD8αα+細胞DPIEL)は病原菌による腸炎の抑制に働くことが知られている。*4

タグ: 細胞 小腸 粘膜 上皮 栄養

*1中村学園大学・解剖, 大学院・栄養科学研究科 小腸吸収上皮細胞の消化と吸収機構: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenbikyo1950/36/1/36_1_9/_article/-char/ja/
*2西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*3Rab11a は小腸において apical 膜タンパク質の局在を制御する 阪大・院医・細胞生物, 阪大・院医・機能診断科学: http://www.kobepharma-u.ac.jp/biochem/jbsk2016/downloads/A01_D24abstracts.pdf
*4腸内細菌が作る低酸素環境で、腸炎抑制細胞が増加する仕組みを解明-酸素化や低酸素における発現遺伝子を中心とした新しい治療開発に期待-:[慶應義塾]: https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/5/27/28-124077/

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このページの最終更新日時: 2022-05-31 (火) 07:33:50