尿素回路(urea cycle) †
哺乳類の細胞がアミノ酸を分解するときに生じる有毒なアンモニアを尿素に変えて無毒化する代謝反応の経路。この経路によってアンモニア1分子から尿素1分子が生成される。オルニチン回路とも呼ばれる。*1*2
主に肝臓(肝細胞のミトコンドリア)で行われる。反応の大部分は細胞質内で行われるが、一部はミトコンドリア内で行われる。*3*4
尿素回路の反応 †
- アンモニアと2分子のATP、二酸化炭素(HCO3-)から、カルバモイルリン酸が生成される
- カルバモイルリン酸とオルニチンが反応し、シトルリンが生成してリン酸が遊離する
- シトルリンとアスパラギン酸がATPを使ってアルギニノコハク酸になる
- アルギニノコハク酸からフマル酸が遊離し、アルギニンが生成される
- アルギニンと水が反応して尿素を遊離し、オルニチンが生成される
最終的に生成されたオルニチンは再び尿素回路のカルバモイルリン酸との反応で利用される。
反応全体では、1分子のアンモニアと二酸化炭素、アスパラギン酸、3分子のATPを消費して1分子の尿素を生み出す。尿素回路で生成された尿素が持つアミノ基は、1つがアンモニア由来、もう1つがアスパラギン酸由来である。
*1尿素回路: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/ureacycl.htm
*2西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*3信州大学医学部 アミノ酸の代謝: http://zen.shinshu-u.ac.jp/modules/0052004004/main/main.pdf
*4秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*5福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 糖新生: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/gluconeo.htm
*2西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt
*3信州大学医学部 アミノ酸の代謝: http://zen.shinshu-u.ac.jp/modules/0052004004/main/main.pdf
*4秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*5福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 糖新生: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/gluconeo.htm
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このページの最終更新日時: 2019-02-24 (日) 09:13:00