健康用語WEB事典

濃染顆粒(dense granule)

血小板が持つ顆粒のひとつ。α顆粒よりやや小さく、数も少ない。ATPADPセロトニンカルシウムイオンなどを含む。*1

血小板の活性化に伴って中身が細胞外に放出される。濃染顆粒に含まれるセロトニンADPは、それを放出した血小板オートクリン的に作用し、血小板をさらに活性化する。*2*3

コラーゲンは濃染顆粒からADPを放出させ、またアラキドン酸カスケードを活性化してトロンボキサンA2を産生し、ADPトロンボキサンA2の作用によって血小板凝集を強める。*4

Rab27は濃染顆粒を分泌の準備状態に維持する機能を担っている可能性が示唆されている。

*1山口大学大学院医学系研究科病態検査学分野(病態検査学) 岡野こずえ 血小板に魅せられて: https://www.jstage.jst.go.jp/article/ymj/64/1/64_5/_article/-char/ja/
*2日本内科学会雑誌第 活性化血小板に由来する生理活性物質:臨床への展望 矢冨裕: https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/1/97_168/_pdf
*3筑波医療科学「血液の構造」要旨⑤⑥ 二宮治彦(臨床医学系): http://www.md.tsukuba.ac.jp/cnmt/Medtec/TJMS6(3)-5(ninomiya).pdf
*4KAKEN — 研究課題をさがす | コラーゲンによる血栓形成におけるトロンボキサンA_2、ADPとのクロストークの意義 (KAKENHI-PROJECT-17580258): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17580258/

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このページの最終更新日時: 2020-03-14 (土) 09:27:02