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ひとつの物質が特定のひとつの物質にのみ反応する性質。*1
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体内のT細胞を取り出して遺伝子操作し、がんを認識する遺伝子CARを導入してがん細胞に対する反応特異性を高くして体内に戻したT細胞。CD19に反応するように人工的に作成したタンパク質(キメラ抗原受容体)を発現するようにしたT細胞が実用化されている。がん患者の末梢血由来T細胞に体外でCARを導入して増やし、がん細胞を攻撃できるようにしてから患者へ再び戻す治療法であるCAR-T療法に利用される。問題点として、増殖や攻撃の過程で効果が落ちる「疲弊」が起こることが知られている。対策とし…
形質細胞やBリンパ球(B細胞)が産生する、免疫に関わるタンパク質。エミール・アドルフ・フォン・ベーリング(Emil Adolf von Behring)と北里柴三郎によって発見されたが、命名はその後に行われたとされる。主に血液中や体液中に存在し、体内に侵入してきた病原体や破損した細胞などを捉えて、それを排除する働きをする。γ-グロブリンに含まれるため免疫グロブリンとも呼ばれる。人体は、一度侵入してきた異物(抗原)に対して抗体を作り、以後同じ異物が侵入してきた時に対抗できるよう…
特定の分子へ高い特異性を有する抗体と、主に殺細胞活性を持つ薬剤(低分子化合物)を結合させた医薬品。薬剤を標的細胞へ特異的に作用させることができる。抗体-薬物複合体(抗体-薬剤複合体)とも。一般的なADCは、がん新生血管からEPR効果により漏れ出た後、細胞表面の抗原に結合する。薬剤である低分子化合物の殺細胞効果は、抗体に結合している間は抑えられている。タグ:
生体内における酵素とは、化学変化において触媒の働きをするタンパク質を指す。生体触媒とも呼ばれる。触媒はそれ自身は変化せず、他の物質の化学反応を促進する。具体的には、化学反応に必要なエネルギー(活性化エネルギー)を下げて、反応の速さを数百万~数億倍にする。食品の発酵も酵素の働きによるものであり、酵母(ギリシャ語では zyme)の中(ギリシャ語では en)で発酵が起きることから酵素(enzyme)と名付けられた。酵素の中には、他の酵素と結合して複合体として働くものもある。例えばク…
酵素が作用する物質のこと。また、受容体に結合する物質(リガンド)を指す場合もある。酵素は基質と認識した物質にしか作用しない(基質特異性)。例えば、消化酵素であるアミラーゼの基質はデンプンである。基質は酵素の表面にある特定の部位(活性中心や活性部位と呼ばれる)に結合し、酵素-基質複合体を作る。マトリックスを参照。
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