健康用語WEB事典

石鹸(soap)

洗浄用として使われる界面活性剤のうち、脂肪酸ナトリウム脂肪酸カリウムのこと。

それ以外の界面活性剤は、いわゆる洗剤であり合成界面活性剤?とも呼ばれる。純粋な石鹸以外の界面活性剤を含むものには複合石鹸?合成洗剤?などがある。

主成分は脂肪酸である。その性質は、含まれる脂肪酸の種類による影響を受ける。

石鹸は両親媒性といわれる分子で、疎水基(図の―部)、親水基がそれぞれ向かい合うように並んでいる。飽和脂肪酸疎水基が直線状なので結晶化しやすい。不飽和脂肪酸は、疎水基二重結合を含んで折れ曲がった構造をしているので、結晶したときに隙間ができる。*1

石鹸の製法

石鹸の製法は二種類。

ケン化法

油脂水酸化ナトリウムを反応させる方法。

「ケン化法」とは、油脂苛性ソーダ(液体は苛性カリ?)を反応させる方法で、熟練の技が要求される手間のかかる製法です。その為、ケン化法で作った石けんには、油脂に含まれていたグリセリン(古くから保湿剤として用いられていました)が数%残っているので、洗い上がりがしっとりして、ツッパリ感が少ないのが特徴です。*2

反応式は以下の通り。

C3H5(OCOR)3 + 3NaOH → 3RCOONa + C3H5(OH)3

中和法

油脂を過熱水蒸気で加水分解した後に生じる脂肪酸水酸化ナトリウムを反応させて中和する方法。

グリセリンが含まれない。

「中和法」とは、脂肪酸苛性ソーダ(液体は苛性カリ)を反応させる方法で、短時間で石けんを作ることができ、大量生産向きと言えます。しかし、中和法で作られた石けんは、油脂の代わりに脂肪酸を用いるので、グリセリンが含まれていません。そこで様々な保湿成分などが添加されるのです。*3

*1透明石鹸の製造: http://www.hst.titech.ac.jp/~meb/2009/ClearSoap.pdf
*2石けんができるまで | 石けんとは | 知る・楽しむ | シャボン玉石けんホームページ: http://www.shabon.com/learn/concept05.html
*3石けんができるまで | 石けんとは | 知る・楽しむ | シャボン玉石けんホームページ

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このページの最終更新日時: 2018-04-07 (土) 19:31:27