健康用語WEB事典

硬化油(hydrogenated oil)

多価不飽和脂肪酸水素添加を行なって、一部の不飽和結合二重結合)を減らした脂肪酸を持つ油脂。この不飽和結合の減少によって融点が上がって溶けにくくなるため硬化油と呼ばれる。

不飽和脂肪酸よりなる油脂に対して,H2の付加し (触媒ニッケル粉末),常温において固体となるようにした油脂のことで,人造バター (マーガリン) などがある。*1

この水素添加を行うと、折れ曲がったシス型脂肪酸二重結合が変化し、直線に近い形のトランス型脂肪酸が多く生成する。この水素添加によって発生するジヒドロビタミンK1は人体に有害であることが確認されている。*2

大豆油やカノーラ油はビタミンK1フィロキノン)を多く含んでいます。これらを水素添加しますと、リノール酸α-リノレン酸からトランス脂肪酸が作られるばかりではなく、ビタミンK1イソプレン側鎖が水素添加されたジヒドロ型ビタミンK1が生成します。...

植物油の水素添加により生成するジヒドロ型ビタミンK1は、人の代謝細胞間物質Glaタンパクの活性化を障害し、脳出血を促進している可能性が認められたといえます。*3

*1エステルとセッケン: http://www.ed.kanazawa-u.ac.jp/~kashida/PDF/chemIb/chap7/chemt707.pdf
*2金城学院大学 ニューヨークのレストランから排除されたトランス脂肪酸 トランス脂肪酸(水素添加植物油)の何が悪い?: http://www.kinjo-u.ac.jp/orc/document/topic2.pdf
*3金城学院大学 ニューヨークのレストランから排除されたトランス脂肪酸 トランス脂肪酸(水素添加植物油)の何が悪い?

ご意見・ご要望をお聞かせください。


硬化油に関する情報を検索
[学術機関を検索] [政府機関を検索]



この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2018-02-21 (水) 10:08:51