健康用語WEB事典

細胞競合(cell competition)

1975年にショウジョウバエにて発見された、同種の細胞間で相対的に「適応度」の高い細胞が低い細胞を積極的に集団から排除する現象。細胞競合によって生体内に生まれた不良細胞は近接する正常細胞によって除去される。*1

などの表層を構成する上皮細胞が持つ、がんの元となる細胞(前がん細胞)を認識して排除する機能。*2

小胞体ストレスを起こした細胞細胞競合によって排除されることが知られている。不良細胞Xrp1?タンパク質発現量を増大させることでPERK?-eIF2α?経路を介してタンパク質合成量を低下させ、これが印となって近接する正常細胞によって排除されることが示唆されている。*3

タグ: がん 上皮 細胞

*1井垣研究室 システム機能学分野 京都大学 大学院生命科学研究科・薬学研究科 細胞競合: https://www.lif.kyoto-u.ac.jp/genetics/research_descs/research01/
*2予防的に発がんを抑制する上皮細胞による前がん細胞の認識機構を解明 | 早稲田大学のプレスリリース | 共同通信PRワイヤー: https://kyodonewsprwire.jp/release/202110252197
*3生体から不良細胞を除去する「細胞競合」の仕組みの一端を解明 -不良細胞は小胞体ストレス応答機構を使ってタンパク質合成量を低下させ除去される- | 京都大学: https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-12-08

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このページの最終更新日時: 2021-12-12 (日) 13:26:11