肉芽腫(granuloma) †
病原体に感染した細胞を囲い込み、それが必要とする栄養や酸素を遮断するために形成する組織。*1
数種類の血球が集まって形成される。大型化したマクロファージである類上皮細胞や多核巨細胞も含まれる。
類結核型とらい腫型があり、後者はマクロファージ内に生きたらい菌が存在し続けて予後が悪い。
サルコイドーシスや多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)などで確認される。
肉芽腫は刺激物質に対して生体防御機能を発揮するための新しい組織形成であり,マクロファージ,リンパ球,好酸球,形質細胞などから構成される.… 類上皮細胞性肉芽腫の出現する疾患として結核,ライ病,野兎病,サルコイドーシス,種々の真菌症,異物肉芽腫?,精子肉芽腫?などがある.*2
肉芽腫の形成には以下のような複数のサイトカインが関わる。
サイトカイン | 作用 |
---|---|
TNF-α | 肉芽腫形成、肉芽腫の維持 |
IL-1 | 肉芽腫の形成と維持 |
MIF | 肉芽腫の維持 |
IFN-γ | 肉芽腫の乾酪壊死阻止 |
ACE | 肉芽腫および住血吸虫卵肉芽腫の縮小、肉芽腫性炎症の重症化 |
PGE1 | 肉芽腫の縮小 |
PGE2α | 肉芽腫の増大 |
*1西東社 カラー図解 免疫学の基本がわかる事典 鈴木隆二(2015/6/3): https://amzn.to/2SW7bgi
*2肉芽腫性肺疾患の基礎と臨床 肉芽腫形成におけるマクロファージの役割 内藤眞: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsogd/30/1/30_93/_article/-char/ja/
*2肉芽腫性肺疾患の基礎と臨床 肉芽腫形成におけるマクロファージの役割 内藤眞: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsogd/30/1/30_93/_article/-char/ja/
ご意見・ご要望をお聞かせください。
肉芽腫に関する情報を検索
この用語を編集/画像添付
このページの最終更新日時: 2018-08-01 (水) 10:51:54