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蛋白漏出性胃腸症(protein-losing gastroenteropathy)

低タンパク血症低アルブミン血症)を主徴とし、からの腸管腔への血漿タンパク質(特にアルブミン)が異常漏出する症候群*1

原発性腸リンパ管拡張症?メネトリエ病心疾患?非特異性多発性小腸潰瘍症?消化管ポリポーシス?腸結核クローン病アレルギー性胃腸炎?膠原病(特に全身性エリテマトーデス)などを原因として発症する。

免疫グロブリンリンパ球の現象によって、続発性に免疫不全状態が起こることがある。

蛋白漏出性腸症は腸からの蛋白漏出によって低蛋白血症を示す病態を総称したもので,従来はこれを原発性と続発性に分類していた.しかし,本疾患の病態が次第に解明されるに伴い,最近ではその病因によって分類する方法が一般的になりつつある.すなわち,Bockusは蛋白の漏出機序の差異から,その成因として, 1)リンパ系異常によるもの. 2)消化管の潰瘍形成によるもの. 3)その他,を挙げている.1)のリンパ系異常によるものは,組織学的に小腸粘膜リンパ管拡張が証明され,Waldmannが1961年,最初に提唱したリンパ管拡張症 intestinal lymphangiectasia の所見が得られる.*2

タグ: 疾患 消化管 タンパク質

*1弘前大学医学部第一内科 吸収不良症候群と蛋白漏出性胃腸症 VIII. 蛋白漏出性胃腸症 福田真作 吉田豊: https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/85/7/85_7_1098/_pdf
*2A CASE OF LYMPHADENITIS TUBERCULOSA ASSOCIATED WITH INTESTINAL LYMPHANGIECTASIA.: https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee1973b/22/8/22_8_1097/_article

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このページの最終更新日時: 2020-10-09 (金) 10:20:43