健康用語WEB事典

血小板(platelet, thrombocyte)

血球の一つ。線維芽細胞血管内皮細胞を呼び寄せ、傷口を塞いで出血を止める働き(止血)をする。栓球とも呼ばれていた。

大きさは3μm程度で血液1μLあたり15万〜40万個の血小板が含まれる。巨核球細胞質が剥がれてできる。血液中での平均寿命は8〜10日。

イモリの血小板細胞核を持つが、ヒトの血小板細胞核を持たない。α顆粒濃染顆粒と呼ばれる顆粒を持ち、細胞表面には血小板膜糖タンパク質が存在する。*1*2

出血の後、血液凝固しますが、この凝固には血小板が関与していることはご存知でしょう。この血小板の中に線維芽細胞血管内皮細胞を呼び寄せる作用があります。さらに傷を受けることにより局所に炎症が起こるために、炎症性の細胞毛細血管から出てきます。欠損した部分を補うために血小板炎症細胞内皮細胞からコラーゲンを産生するように線維芽細胞に指令がでます。*3

血小板が減少すると止血の働きが弱まり出血が容易に起こるようになる。一般的には血小板数が 20000/µL 以下になると出血傾向の危険が生じるとされる。*4

*1技術評論社 奈良信雄 知りたいサイエンス とっても気になる血液の科学(2010/1/5)
*2近畿大学医学部附属病院 一次止血異常による出血性疾患 von Willebrand病と先天性血小板機能異常症: http://www.med.kindai.ac.jp/transfusion/ketsuekigakuwomanabou-19.pdf
*3千葉大学大学院医学研究院・医学部 :: 第22回: http://www.m.chiba-u.ac.jp/cooperation/web_lecture/info_1_23.html/
*4血小板数異常を原因に当科に紹介された症例
 2007年の大阪市立大学医学部附属病院血液内科・
造血細胞移植科の新規患者動向より 中尾隆文: http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/nakaot.pdf

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このページの最終更新日時: 2018-06-15 (金) 09:54:39