健康用語WEB事典

転移(metastasis)

がん細胞血液リンパ液によって別の臓器などに移動して新たながんを形成すること。血管を移動して広がる転移を特に血行性転移と呼ぶ。

血液中を循環するがん細胞の多くは毛細血管から血管の外へと遊出する。これにはがん細胞が自身の硬さを利用して毛細血管に挟まる(つまる)ことで血管に留まる必要があることが報告されている。*1

転移したがんのことを「転移がん」と呼び、それに対して転移がんの元となったがんのことを「原発がん」と呼ぶ場合もある。転移したがん細胞はその元となった組織細胞に似ているため、原発がんが何であるかを調べることができる。*2

臓器リンパ管によってリンパ節へと繋がるため、がんが発生した臓器に隣接するリンパ節転移巣ができやすい。*3

リンパ管を介して転移しやすいのに対し、肉腫血管を通って転移することが多いとされる。

タグ: がん 転移 血管 リンパ液 血液

*1細胞の血行性転移の新たな仕組みを発見 世界初、新た... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-: https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/12/press20221213-01-stiff.html
*2新星出版社 図解 あきらめない 放置しない! がん医療 済陽高穂(2015/2/25)
*3技術評論社 桂義元 免疫はがんに何をしているのか? 見えてきた免疫のメカニズム 2016/12/25

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このページの最終更新日時: 2022-12-13 (火) 17:58:22