遊走腎(movable kidney) †
腎臓の周りの脂肪が少ないために、腎臓の位置が通常より下に動く症状。痩せている人や女性に多い。妊娠・出産を経験することで発症する場合がある。腎下垂とも。
立ち上がると腎臓の位置は2〜3cm下がるのが普通であるが、遊走腎では、寝ている状態のときの腎臓の位置よりも立ったときの腎臓の位置が10cm以上、下に動く。*1*2
自覚症状が無いこともあるが、尿管や膀胱が圧迫されることによる頻尿や排尿困難、背部(腰)の違和感や痛みなどがある場合もある。体の右にある腎臓に起きやすいため、右側の腹痛・腰痛が多い。
タンパク尿や血尿が確認される場合もあるが、腎機能を失う重篤な症状ではないとされる。
やせていて腎臓を保護する脂肪が少ない為、動くとタンパク尿が出る遊走腎や、体位の変化によってタンパク尿が出る起立性蛋白尿などがありますが、遊走腎は太ることで、起立性蛋白尿は成人することでほとんどが改善しますので、経過を観察する程度で積極的に治療を行うことはあまり無いようです。 *3
場合によっては尿が真っ赤になることもある。ハイヒールは腎臓への負担が大きく遊走腎による血尿が悪化するとされる。
やせた女性に血尿がみられることがあります。これは顕微鏡のみならず、時には肉眼で尿が真っ赤になり血液のように見えることがあります。これは、寝ていて起き上がりますと腎臓がストンと下がってしまうからなのです。*4
*1腎臓の構造と働き:腎臓と尿路の構造:大阪府立急性期総合医療センター腎臓高血圧内科: http://plaza.umin.ac.jp/~kidney/kozoh.html
*2慶應義塾大学保健管理センター 遊走腎: http://www.hcc.keio.ac.jp/japanese/education/upper_gi/us/us21.pdf
*3尿が知らせる健康状態 大学病院 中央検査部 斉藤 妙子: http://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/71-H2304-1.pdf
*4朝日ソノラマ 山澤堉宏 人間ドックの検査値がわかる本(1997/9/25)
*2慶應義塾大学保健管理センター 遊走腎: http://www.hcc.keio.ac.jp/japanese/education/upper_gi/us/us21.pdf
*3尿が知らせる健康状態 大学病院 中央検査部 斉藤 妙子: http://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/71-H2304-1.pdf
*4朝日ソノラマ 山澤堉宏 人間ドックの検査値がわかる本(1997/9/25)
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このページの最終更新日時: 2018-10-05 (金) 10:24:33