健康用語WEB事典

2Sアルブミン(2S albumin)

植物に含まれるタンパク質アルブミン)。ゴマ大豆ピーナッツなどに含まれ、アレルゲンとなる。

蕎麦アレルギーの主要なアレルゲンのひとつが2Sアルブミンであることが知られている。*1

これら植物2Sアルブミンは、貯蔵タンパク質でプロラミンスーパーファミリーに属し、低分子量ながら複数のジスルフィド結合を持っているので、分子構造が安定しているため消化などに耐性であると考えられます。含硫アミノ酸システインメチオニン)を多く含むため、栄養改善の的で遺伝子組み換え技術によりブラジルナッツの2Sアルブミンを含む大豆の開発が検討されましたが、アレルギーを起こす可能性があるため製品化に至りませんでした。この検討において、ブラジルナッツの主要コンポーネントが明らかになり、2Sアルブミンに強いアレルゲン性があることが示されました。*2

2種類が存在しており、それぞれ特性が異なることが確認されている。

さらに、2Sアルブミンには2つの分子種が存在しているために、それらのアレルゲン性について比較したところ、両者に対する特異的IgE値が大きく異なることを見出した。*3

*1Kyoto University Research Information Repository: Studies on the diversity of seed storage proteins for development of hypoallergenic common buckwheat (Fagopyrum esculentum Moench): https://doi.org/10.14989/doctor.k22504
*2ファディア株式会社 発行 Allergens News Network メールニュース No.8: http://www.phadia.com/Global/Market%20Companies/Japan/News/Mail%20News%20Image%20Files/ANN/S407_ANN_No.8.pdf
*3平成25年度 京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書 植物種子タンパク質の構造と機能: http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/186360/1/scr_2014_114.pdf

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このページの最終更新日時: 2020-11-10 (火) 12:12:54