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RNA編集(RNA editing)

ゲノムDNAから転写されたRNAが受ける化学修飾DNAの遺伝情報がRNAに読み取られた後、RNA塩基配列が書き換えられる現象。RNAエディティングとも。 ヒトを含む哺乳類で最も頻度が高いRNA編集はアデノシンからイノシンへの書き換え。*1

一般に、遺伝子からmRNAが形成される過程で、遺伝情報が書き換えられることをRNA editing(編集)と呼ぶ。RNA編集は、転写後のコドンの挿入削除と、転写後のコドン置換がある。後者には、シトシン(C)→ウラシル(U)と、アデノシン(A)→イノシン(I)の二種類が知られ、特にA→I置換は中枢神経系で最も活発に生じていることが、種を超えて確認されている。*2

RNA編集を行ったり、それが起こるリズムを決定するのはADAR2であることが報告されている。*3

*1RNA編集が神経伝達物質の分泌を制御する — リソウ: https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20161116_1
*2「ALSにおけるRNA編集異常と脊髄運動ニューロン死」郭伸 (東京大学・大学院医学系研究科・脳神経医学専攻・神経内科学教室): http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/molneurobiol/brain/kenkyu16n/kenkyu02.html
*3体内時計が遺伝情報を書き換える~リズミックなRNA編集とその意義~ - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部: https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2016/5147/

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このページの最終更新日時: 2019-05-12 (日) 16:56:19