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*β-カロテン(β-carotene) [#ca73303f] [[ビタミンA]]([[レチナール]])の[[前駆体]]([[プロビタミンA]])となる[[カロテノイド]]。[[β-カロチン]]とも。 #ref(beta-carotene.png,β-カロテンの化学構造); 橙色の色素成分であり、[[ニンジン]]などの色の元となる。高等植物の葉においては2番目に多い[[カロテノイド]](25%程度)。((beta-carotene | C40H56 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/beta-carotene#section=Top))((植物におけるカロテノイドの生合成とバイオテクノロジー 三沢典彦: http://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9307/9307_tokushu_6.pdf)) [[小腸上皮]]でβ-[[カロテン]]は[[ビタミンA1]]である[[レチナール]]に変換される。[[ビタミンA]]が不足すると、蓄えられているβ-[[カロテン]]が[[ビタミンA1]]に変換される。通常は[[肝臓]]や[[脂肪組織]]に蓄えられるか、余分であれば排泄される。 **β-カロテンの性質 [#p6cef5fc] [[活性酸素]]を抑える[[抗酸化作用]]がある。 β-[[カロテン]]は[[油脂]]に溶けやすい性質を持っているため、[[油]]で炒めたり、[[ゴマ]]和えにしたりという調理法によって効率良く摂取できる。 しかし、β-[[カロテン]]の[[消化]]吸収率は 1/3 と低く、さらに体内でβ-[[カロテン]]が[[ビタミンA1]]に変換される効率は 1/2 であることから、β-[[カロテン]]から[[ビタミンA]]を摂取する量は、[[サプリメント]]や動物性食品から[[ビタミンA]]を摂取するのに比べて 1/6 とされている。((鈴峯女子短期大学 ビタミンの栄養: http://www.suzugamine.ac.jp/arinobu/gakusyuu/vitamin.pdf)) >健康なオランダの成人を被験者とした場合、オランダの通常の食事として調理された混合野菜(ミックスベジタブル)に含まれるβ-[[カロテン]]の吸収率は、精製β-[[カロテン]]を[[油]]に溶かしたβ-[[カロテン]][[サプリメント]]を摂取した場合と比べると 1/7 程度である。そこで、アメリカ/カナダの食事摂取[[基]]準に倣って 1/6 とする。((厚生労働省 ビタミン: http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4i.pdf)) 対して、[[ビタミンA1]]を直接摂取する場合は過剰摂取障害があるが、β-[[カロテン]]にはそのような障害はなく[[肝臓]]や[[脂肪組織]]に蓄積するため安全性は高い。 また、様々な研究から、β-[[カロテン]]には発[[がん]]を抑える効果があることが確認されている。 >1990年頃までの多くの食物・栄養と[[がん]]に関する疫学的研究によって,緑黄色野菜の摂取が多いヒトほど[[口腔]]・[[咽頭]],[[食道]],[[胃]],[[結腸]]・[[直腸]],[[肝臓]],[[肺]]などの[[がん]]やほかの疾病へのリスクが低下するという証拠が集積した.より詳細な解析により緑黄色野菜に豊富に含まれるβ-[[カロテン]]が作用物質として注[[目]]された.また[[血]]中のβ-[[カロテン]]濃度が高いほど,発[[がん]]のリスクが低下する関係が見られた((カロテノイドとヒト 高市 真一 日本医科大学生物学教室: http://www.nms.ac.jp/jmanms/pdf/008040264.pdf)) ***β-カロテンの化学的特性 [#occ428b8] β-[[カロテン]]は[[金属]]捕捉機能(最大で10個の[[金属]][[原子]]を捕捉する能力)を持っていることが確認され、今後の[[化学]]利用(機能性[[金属]]クラスター[[触媒]]・材料の開発等)が期待されている。((カロテンの優れた金属捕捉機能を発見 -β-カロテン分子が多数の金属原子を挟み込む-(村橋G、柳井Gら) | 分子科学研究所: https://www.ims.ac.jp/news/2015/04/14_3126.html)) **β-カロテンを多く含む食材((東京医科大学八王子医療センター えいよう.com β-カロテンのお話: http://hachioji.tokyo-med.ac.jp/eiyou/eiyou.php?gid=18)) [#u5502a24] |~食品名|~100gあたりのβ-[[カロテン]]量([[μg]])| |[[ニンジン]]|8200| |アシタバ|5300| |春菊|4500| |ホウレンソウ|4200| |カボチャ|4000| |[[ニラ]]|3500| |小松菜|3100| [[ニンジン]]の主根やカボチャの実に含まれる[[カロテノイド]]としてβ-[[カロテン]]が10~20%ほど含まれる。
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*β-カロテン(β-carotene) [#ca73303f] [[ビタミンA]]([[レチナール]])の[[前駆体]]([[プロビタミンA]])となる[[カロテノイド]]。[[β-カロチン]]とも。 #ref(beta-carotene.png,β-カロテンの化学構造); 橙色の色素成分であり、[[ニンジン]]などの色の元となる。高等植物の葉においては2番目に多い[[カロテノイド]](25%程度)。((beta-carotene | C40H56 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/beta-carotene#section=Top))((植物におけるカロテノイドの生合成とバイオテクノロジー 三沢典彦: http://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9307/9307_tokushu_6.pdf)) [[小腸上皮]]でβ-[[カロテン]]は[[ビタミンA1]]である[[レチナール]]に変換される。[[ビタミンA]]が不足すると、蓄えられているβ-[[カロテン]]が[[ビタミンA1]]に変換される。通常は[[肝臓]]や[[脂肪組織]]に蓄えられるか、余分であれば排泄される。 **β-カロテンの性質 [#p6cef5fc] [[活性酸素]]を抑える[[抗酸化作用]]がある。 β-[[カロテン]]は[[油脂]]に溶けやすい性質を持っているため、[[油]]で炒めたり、[[ゴマ]]和えにしたりという調理法によって効率良く摂取できる。 しかし、β-[[カロテン]]の[[消化]]吸収率は 1/3 と低く、さらに体内でβ-[[カロテン]]が[[ビタミンA1]]に変換される効率は 1/2 であることから、β-[[カロテン]]から[[ビタミンA]]を摂取する量は、[[サプリメント]]や動物性食品から[[ビタミンA]]を摂取するのに比べて 1/6 とされている。((鈴峯女子短期大学 ビタミンの栄養: http://www.suzugamine.ac.jp/arinobu/gakusyuu/vitamin.pdf)) >健康なオランダの成人を被験者とした場合、オランダの通常の食事として調理された混合野菜(ミックスベジタブル)に含まれるβ-[[カロテン]]の吸収率は、精製β-[[カロテン]]を[[油]]に溶かしたβ-[[カロテン]][[サプリメント]]を摂取した場合と比べると 1/7 程度である。そこで、アメリカ/カナダの食事摂取[[基]]準に倣って 1/6 とする。((厚生労働省 ビタミン: http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4i.pdf)) 対して、[[ビタミンA1]]を直接摂取する場合は過剰摂取障害があるが、β-[[カロテン]]にはそのような障害はなく[[肝臓]]や[[脂肪組織]]に蓄積するため安全性は高い。 また、様々な研究から、β-[[カロテン]]には発[[がん]]を抑える効果があることが確認されている。 >1990年頃までの多くの食物・栄養と[[がん]]に関する疫学的研究によって,緑黄色野菜の摂取が多いヒトほど[[口腔]]・[[咽頭]],[[食道]],[[胃]],[[結腸]]・[[直腸]],[[肝臓]],[[肺]]などの[[がん]]やほかの疾病へのリスクが低下するという証拠が集積した.より詳細な解析により緑黄色野菜に豊富に含まれるβ-[[カロテン]]が作用物質として注[[目]]された.また[[血]]中のβ-[[カロテン]]濃度が高いほど,発[[がん]]のリスクが低下する関係が見られた((カロテノイドとヒト 高市 真一 日本医科大学生物学教室: http://www.nms.ac.jp/jmanms/pdf/008040264.pdf)) ***β-カロテンの化学的特性 [#occ428b8] β-[[カロテン]]は[[金属]]捕捉機能(最大で10個の[[金属]][[原子]]を捕捉する能力)を持っていることが確認され、今後の[[化学]]利用(機能性[[金属]]クラスター[[触媒]]・材料の開発等)が期待されている。((カロテンの優れた金属捕捉機能を発見 -β-カロテン分子が多数の金属原子を挟み込む-(村橋G、柳井Gら) | 分子科学研究所: https://www.ims.ac.jp/news/2015/04/14_3126.html)) **β-カロテンを多く含む食材((東京医科大学八王子医療センター えいよう.com β-カロテンのお話: http://hachioji.tokyo-med.ac.jp/eiyou/eiyou.php?gid=18)) [#u5502a24] |~食品名|~100gあたりのβ-[[カロテン]]量([[μg]])| |[[ニンジン]]|8200| |アシタバ|5300| |春菊|4500| |ホウレンソウ|4200| |カボチャ|4000| |[[ニラ]]|3500| |小松菜|3100| [[ニンジン]]の主根やカボチャの実に含まれる[[カロテノイド]]としてβ-[[カロテン]]が10~20%ほど含まれる。
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