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*カルシウム(calcium, Ca) [#oa423e83] [[金属]]元素の一つ。人体に最も多い[[ミネラル]]で、[[体重]]の約2%(約1kg)を占めている。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) >生体[[ミネラル]]の中で Ca が最も多く,生体の構造維持に必要な骨格を形成している。[[骨]]以外([[体液]]中や[[細胞]]内)で Ca は[[カルシウムイオン]](Ca^{2+})として存在し,[[生体]]機能調節に極めて重要な役割を演じている。((興奮性細胞における細胞内カルシウム イオン濃度の調節: https://shudo-u.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=2154&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1&page_id=13&block_id=28)) 体内のカルシウム濃度は[[ビタミンD]]、[[副甲状腺ホルモン]]、[[カルシトニン]]の3つによって調節されている。((京都大学-お知らせ/ニュースリリース 2007年6月15日 哺乳類のカルシウム調節の仕組みを解明(上皮小体疾患や骨粗鬆症、くる病などの診断・治療法の開発にはずみ): http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/070615_11.htm)) **カルシウムの働き [#ad84929d] カルシウム全体の99%は[[骨]]や[[歯]]の成分([[ハイドロキシアパタイト]])として存在する。[[血液]]や[[細胞]]中のカルシウムが少ない場合は、[[破骨細胞]]によって[[骨]]が溶かされて補充される。((女子栄養大学 骨のある話: http://www.eiyo.ac.jp/recipe/sp/nutrition/view/id:5.html))((PHP研究所 坂井建雄 監修 骨のひみつ 人体のしくみがよくわかる! 2015/9/7)) [[血清]]中のカルシウムは遊離した[[イオン]]として50%、[[アルブミン]]と結合したものが40%、[[クエン酸]]などとの複合体として10%が存在する。生理的作用を持つのはイオンとして存在するもののみ。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[細胞]]内の[[カルシウムイオン]]は[[セカンドメッセンジャー]]として働く。[[細胞]]外からの刺激によって[[細胞]]内の[[カルシウムイオン]]濃度の変動が生じるが、これが[[細胞]]の増殖や[[細胞死]]、[[筋肉]]の収縮、[[免疫]]応答などに関わっている。例えば、[[心臓]]の収縮には[[カルシウムイオン]]である Ca^{2+} が重要な働きをする。((総合生命科学部 永田和宏教授と潮田亮研究助教らのグループが、ジスルフィド還元酵素ERdj5がSERCA2bのジスルフィド結合を還元することを解明 | 京都産業大学: https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20161001_345_kenkyu_masu01.html))((細胞内のカルシウム濃度を一定に保つメカニズムを解明: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20160929_01web.pdf)) [[ミトコンドリア]]および[[小胞体]]中の[[カルシウムイオン]]濃度は、[[細胞質]]より1000~10000倍高い。((細胞内の高濃度カルシウムイオンをとらえるセンサーを開発 ミトコンドリア・小胞体内カルシウムシグナルの可視化: http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20140616.pdf)) また、[[止血]]にも関与しており、[[血小板]]からカルシウムが放出される。((鳥取大学医学部 N教授Website: http://www.ninomiya.med.tottori-u.ac.jp/homepage/BL3.html)) **カルシウムの推奨摂取量((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#v160df98] |~年齢(歳)|>|~性別ごとの推奨量(mg)| |~|~男性|~女性| |1~2|450|400| |3~5|600|550| |6~7|600|550| |8~9|650|750| |10~11|700|750| |12~14|1000|800| |15~17|800|650| |18~29|800|650| |30~49|650|650| |50~69|700|650| |70~|700|650| 上限量: 2500mg **カルシウムの吸収に関して [#s2e01fac] 食品によって吸収率が異なることが知られている。 -[[乳製品]]: 50% -小魚: 30% -青菜: 18% >品に含まれているカルシウムはそのすべてが体内に吸収されるのではなく、最も吸収率の高い[[牛乳]]・乳製品でも約50%しか吸収されません。さらに、[[食品添加物]]に含まれる[[リン酸塩]]は、カルシウムの吸収を阻害します。((慶應義塾大学保健管理センター|健康情報シリーズ: http://www.hcc.keio.ac.jp/japanese/education/series/series201407.htm)) [[乳製品]]の吸収率が高いのは[[カゼインホスホペプチド]]([[CPP]])の作用とされる。カルシウムは大部分が[[十二指腸]]から吸収され、残りは[[空腸]]上部で吸収される。吸収率は思春期で45%、成人で25〜30%とされる。[[カルモジュリン]]があると[[能動輸送]]によって吸収率が高まる。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[ビタミンD]]や[[ラクトース]]、適度な[[運動]]、[[フラクトオリゴ糖]]、[[クエン酸]]はこの吸収を促進する。逆に[[フィチン酸]]や[[シュウ酸]]、[[リン酸塩]]、[[食物繊維]]の過剰摂取は吸収を阻害する。 カルシウムを吸収するには、[[肝臓]]と[[腎臓]]で活性化された[[ビタミンD]]が必要となる。[[紫外線]]を浴びることで[[ビタミンD]]が活性化され、カルシウム吸収率が上がる。((慢性腎臓病の合併症: http://www.twmu.ac.jp/NEP/mansei-gappei.html))((カルシウム欠乏と骨粗鬆症(その2): http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~hoken/03healthmente/jyosei/hone-2.html)) 吸収されなかったカルシウムは[[便]]で排泄される。吸収されても使われなかった分は[[尿]]、[[便]]、[[汗]]によって排出される。 **カルシウムの過剰症 [#ebef9e40] [[ミルクアルカリ症候群]]が知られている。
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*カルシウム(calcium, Ca) [#oa423e83] [[金属]]元素の一つ。人体に最も多い[[ミネラル]]で、[[体重]]の約2%(約1kg)を占めている。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) >生体[[ミネラル]]の中で Ca が最も多く,生体の構造維持に必要な骨格を形成している。[[骨]]以外([[体液]]中や[[細胞]]内)で Ca は[[カルシウムイオン]](Ca^{2+})として存在し,[[生体]]機能調節に極めて重要な役割を演じている。((興奮性細胞における細胞内カルシウム イオン濃度の調節: https://shudo-u.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=2154&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1&page_id=13&block_id=28)) 体内のカルシウム濃度は[[ビタミンD]]、[[副甲状腺ホルモン]]、[[カルシトニン]]の3つによって調節されている。((京都大学-お知らせ/ニュースリリース 2007年6月15日 哺乳類のカルシウム調節の仕組みを解明(上皮小体疾患や骨粗鬆症、くる病などの診断・治療法の開発にはずみ): http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/070615_11.htm)) **カルシウムの働き [#ad84929d] カルシウム全体の99%は[[骨]]や[[歯]]の成分([[ハイドロキシアパタイト]])として存在する。[[血液]]や[[細胞]]中のカルシウムが少ない場合は、[[破骨細胞]]によって[[骨]]が溶かされて補充される。((女子栄養大学 骨のある話: http://www.eiyo.ac.jp/recipe/sp/nutrition/view/id:5.html))((PHP研究所 坂井建雄 監修 骨のひみつ 人体のしくみがよくわかる! 2015/9/7)) [[血清]]中のカルシウムは遊離した[[イオン]]として50%、[[アルブミン]]と結合したものが40%、[[クエン酸]]などとの複合体として10%が存在する。生理的作用を持つのはイオンとして存在するもののみ。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[細胞]]内の[[カルシウムイオン]]は[[セカンドメッセンジャー]]として働く。[[細胞]]外からの刺激によって[[細胞]]内の[[カルシウムイオン]]濃度の変動が生じるが、これが[[細胞]]の増殖や[[細胞死]]、[[筋肉]]の収縮、[[免疫]]応答などに関わっている。例えば、[[心臓]]の収縮には[[カルシウムイオン]]である Ca^{2+} が重要な働きをする。((総合生命科学部 永田和宏教授と潮田亮研究助教らのグループが、ジスルフィド還元酵素ERdj5がSERCA2bのジスルフィド結合を還元することを解明 | 京都産業大学: https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20161001_345_kenkyu_masu01.html))((細胞内のカルシウム濃度を一定に保つメカニズムを解明: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20160929_01web.pdf)) [[ミトコンドリア]]および[[小胞体]]中の[[カルシウムイオン]]濃度は、[[細胞質]]より1000~10000倍高い。((細胞内の高濃度カルシウムイオンをとらえるセンサーを開発 ミトコンドリア・小胞体内カルシウムシグナルの可視化: http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20140616.pdf)) また、[[止血]]にも関与しており、[[血小板]]からカルシウムが放出される。((鳥取大学医学部 N教授Website: http://www.ninomiya.med.tottori-u.ac.jp/homepage/BL3.html)) **カルシウムの推奨摂取量((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#v160df98] |~年齢(歳)|>|~性別ごとの推奨量(mg)| |~|~男性|~女性| |1~2|450|400| |3~5|600|550| |6~7|600|550| |8~9|650|750| |10~11|700|750| |12~14|1000|800| |15~17|800|650| |18~29|800|650| |30~49|650|650| |50~69|700|650| |70~|700|650| 上限量: 2500mg **カルシウムの吸収に関して [#s2e01fac] 食品によって吸収率が異なることが知られている。 -[[乳製品]]: 50% -小魚: 30% -青菜: 18% >品に含まれているカルシウムはそのすべてが体内に吸収されるのではなく、最も吸収率の高い[[牛乳]]・乳製品でも約50%しか吸収されません。さらに、[[食品添加物]]に含まれる[[リン酸塩]]は、カルシウムの吸収を阻害します。((慶應義塾大学保健管理センター|健康情報シリーズ: http://www.hcc.keio.ac.jp/japanese/education/series/series201407.htm)) [[乳製品]]の吸収率が高いのは[[カゼインホスホペプチド]]([[CPP]])の作用とされる。カルシウムは大部分が[[十二指腸]]から吸収され、残りは[[空腸]]上部で吸収される。吸収率は思春期で45%、成人で25〜30%とされる。[[カルモジュリン]]があると[[能動輸送]]によって吸収率が高まる。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[ビタミンD]]や[[ラクトース]]、適度な[[運動]]、[[フラクトオリゴ糖]]、[[クエン酸]]はこの吸収を促進する。逆に[[フィチン酸]]や[[シュウ酸]]、[[リン酸塩]]、[[食物繊維]]の過剰摂取は吸収を阻害する。 カルシウムを吸収するには、[[肝臓]]と[[腎臓]]で活性化された[[ビタミンD]]が必要となる。[[紫外線]]を浴びることで[[ビタミンD]]が活性化され、カルシウム吸収率が上がる。((慢性腎臓病の合併症: http://www.twmu.ac.jp/NEP/mansei-gappei.html))((カルシウム欠乏と骨粗鬆症(その2): http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~hoken/03healthmente/jyosei/hone-2.html)) 吸収されなかったカルシウムは[[便]]で排泄される。吸収されても使われなかった分は[[尿]]、[[便]]、[[汗]]によって排出される。 **カルシウムの過剰症 [#ebef9e40] [[ミルクアルカリ症候群]]が知られている。
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