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*コラーゲン(collagen) [#me5e1961] 動物の体内で最も多い[[タンパク質]]。[[細胞外基質]]のひとつ。身体を構成する全[[タンパク質]]の約30%を占める。[[皮膚]]や[[腱]]、[[角膜]]では水分を除いた分の80%程度を占める。((池田洋一郎の部屋 創傷治癒の機序: http://plaza.umin.ac.jp/~ikeda/BST_plastic1.htm)) [[皮膚]]や[[骨]]、[[軟骨]]、[[血管]]などに分布し、[[細胞外基質]]において[[組織]]に力学的強度や柔軟性を与えたり、[[細胞]]同士を接着したりする。また、[[細胞]]間の情報伝達や[[細胞]]の増殖にも関与することが知られる。((国立大学法人 秋田大学 親子でサイエンス2011 女性研究者による コラーゲン研究の最前線: http://www.akita-u.ac.jp/coloconi/h23pdfimg/h23.12.23.pdf)) コラーゲンは[[ポリペプチド]]鎖(これを[[α鎖]]と呼ぶ)が3本捻れた螺旋構造を作っており、この構造により[[酵素]]などによる分解を受けにくくなっている。この構造は[[トロポコラーゲン]]と呼ばれ、これが集合してコラーゲン繊維となる。 また、この[[ポリペプチド]]鎖を構成する[[アミノ酸]]は、[[グリシン]]が全体の1/3を占め、[[プロリン]]も多く含まれる。他の[[タンパク質]]にはない[[ヒドロキシプロリン]]と[[ヒドロキシリジン]]が含まれるのが特徴である。((宇都宮大学 生物生産科学科 応用生物化学コース ラット皮膚創傷回復に対するゼラチン酵素水解物摂取の効能: https://uuair.lib.utsunomiya-u.ac.jp/dspace/bitstream/10241/7659/1/22-1-rat.pdf))((コラーゲンペプチド経口摂取による皮膚角層水分量の改善効果 | AgriKnowledge: http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010771147.pdf))((鹿児島大学理学部生命化学科生化学研究室 細胞外マトリックス成分の構造と機能: http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~arima/collagen%20text.pdf)) [[ヒドロキシプロリン]]の種類は主に[[4-ヒドロキシプロリン]]である。[[3-ヒドロキシプロリン]]や[[5-ヒドロキシリシン]]も含まれるが、含まれる量は少ないとされる。((福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 細胞接着分子: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/adhmol.htm)) 経口摂取されたコラーゲンは分解され、[[グリシン]]、[[プロリン]]、[[ヒドロキシプロリン]]に分かれるが、[[ヒドロキシプロリン]]は吸収されずに排泄される。((技術評論社 石浦章一 タンパク質はすごい! 心と体の健康を作るタンパク質の秘密(2014/1/5))) 2011年に行われた、[[コラーゲンペプチド]]をラットに摂取させた場合の[[皮膚]]合成および新規コラーゲン合成への影響に関する実験では、食品から摂取したコラーゲンが新たなコラーゲン合成に関与することを示唆する結果が報告されている。 >非常に興味深いことに、回復一日後に、コラーゲン食を与えた群では[[塩化ナトリウム]]可溶性のコラーゲンの有意な上昇が見られた。この結果は、コラーゲンを摂取することで、コラーゲンを産生する機能を持つ[[皮膚]][[繊維芽細胞]]が活性化していることを示唆する。((宇都宮大学 生物生産科学科 応用生物化学コース ラット皮膚創傷回復に対するゼラチン酵素水解物摂取の効能)) >コラーゲンの[[経口摂取]]効果には様々な疑問点が残っていたが、本研究で、[[経口摂取]]したコラーゲンが[[生体]]内の[[消化酵素]]によって分解され、その[[ペプチド]]や[[アミノ酸]]の血中濃度が増加した場合、[[骨]]や[[軟骨]]、[[皮膚]]、さらに[[内分泌]][[器官]]ともいわれている[[脂肪細胞]]にも効果的に作用することが判明し、[[細胞]]培養系でのコラーゲンの経口摂取の有効性が示唆された。((北海道大学 農学部/大学院農学院/大学院農学研究院 軟骨コラーゲン分解物が間葉系の培養細胞に及ぼす影響 安倍恵 食品素材開発学分野: http://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2009/09001002.pdf)) **コラーゲンの利用 [#baed07ef] [[ゼラチン]]を材料として、[[酵素]]処理によって低分子化を行い、[[消化]]吸収性を高めた加工物として[[コラーゲンペプチド]]と呼ばれる[[機能性表示食品]]が販売されている。 [[膠]]や[[ゼラチン]]はコラーゲンが主成分である。 ヒトと他の哺乳類のコラーゲンはほとんど同じ[[アミノ酸]]配列を持っているため、ヒト以外のコラーゲンを医療用に用いたとしても[[拒絶反応]]が起こらないことが知られている。((サイエンスセミナー「体のなかのコラーゲンの役割 〜コラーゲン研究からわかること(マンモスを例にとって)〜」株式会社ニッピバイオマトリックス研究所長 服部俊治: http://www.akita-u.ac.jp/coloconi/h22pdfimg/h22.12.24.pdf)) **コラーゲンの種類 [#h1f422d0] ヒトには29種類のコラーゲンが存在するとされる。((国立大学法人 秋田大学 親子でサイエンス2011 女性研究者による コラーゲン研究の最前線)) [[臓器]]の違いによってコラーゲン[[分子]]も異なることが確認され、発見された順に番号がつけられている。((千葉大学大学院医学研究院・医学部 :: 第22回: http://www.m.chiba-u.ac.jp/cooperation/web_lecture/info_1_23.html/)) 生体内では繊維を形成するコラーゲン(繊維性コラーゲン)が最も多く、以下の種類がある。((VI型コラーゲン:その構造,組織局在および機能 岡田保典 金沢大学医療技術短期大学部: https://square.umin.ac.jp/jsmbm/dvd/pdf/A072_245.pdf)) -[[繊維性コラーゲン]] --[[Ⅰ型コラーゲン]] --[[Ⅱ型コラーゲン]] --[[Ⅲ型コラーゲン]] --[[Ⅴ型コラーゲン]] --[[Ⅺ型コラーゲン]] -[[FACITコラーゲン]] --[[Ⅸ型コラーゲン]] --[[Ⅻ型コラーゲン]] --[[ⅩⅣ型コラーゲン]] -[[短鎖コラーゲン]] --[[Ⅷ型コラーゲン]] --[[Ⅹ型コラーゲン]] -[[基底膜コラーゲン]] --[[Ⅳ型コラーゲン]] -その他 --[[Ⅵ型コラーゲン]] --[[Ⅶ型コラーゲン]] --[[ⅩⅦ型コラーゲン]]
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*コラーゲン(collagen) [#me5e1961] 動物の体内で最も多い[[タンパク質]]。[[細胞外基質]]のひとつ。身体を構成する全[[タンパク質]]の約30%を占める。[[皮膚]]や[[腱]]、[[角膜]]では水分を除いた分の80%程度を占める。((池田洋一郎の部屋 創傷治癒の機序: http://plaza.umin.ac.jp/~ikeda/BST_plastic1.htm)) [[皮膚]]や[[骨]]、[[軟骨]]、[[血管]]などに分布し、[[細胞外基質]]において[[組織]]に力学的強度や柔軟性を与えたり、[[細胞]]同士を接着したりする。また、[[細胞]]間の情報伝達や[[細胞]]の増殖にも関与することが知られる。((国立大学法人 秋田大学 親子でサイエンス2011 女性研究者による コラーゲン研究の最前線: http://www.akita-u.ac.jp/coloconi/h23pdfimg/h23.12.23.pdf)) コラーゲンは[[ポリペプチド]]鎖(これを[[α鎖]]と呼ぶ)が3本捻れた螺旋構造を作っており、この構造により[[酵素]]などによる分解を受けにくくなっている。この構造は[[トロポコラーゲン]]と呼ばれ、これが集合してコラーゲン繊維となる。 また、この[[ポリペプチド]]鎖を構成する[[アミノ酸]]は、[[グリシン]]が全体の1/3を占め、[[プロリン]]も多く含まれる。他の[[タンパク質]]にはない[[ヒドロキシプロリン]]と[[ヒドロキシリジン]]が含まれるのが特徴である。((宇都宮大学 生物生産科学科 応用生物化学コース ラット皮膚創傷回復に対するゼラチン酵素水解物摂取の効能: https://uuair.lib.utsunomiya-u.ac.jp/dspace/bitstream/10241/7659/1/22-1-rat.pdf))((コラーゲンペプチド経口摂取による皮膚角層水分量の改善効果 | AgriKnowledge: http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010771147.pdf))((鹿児島大学理学部生命化学科生化学研究室 細胞外マトリックス成分の構造と機能: http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~arima/collagen%20text.pdf)) [[ヒドロキシプロリン]]の種類は主に[[4-ヒドロキシプロリン]]である。[[3-ヒドロキシプロリン]]や[[5-ヒドロキシリシン]]も含まれるが、含まれる量は少ないとされる。((福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 細胞接着分子: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/adhmol.htm)) 経口摂取されたコラーゲンは分解され、[[グリシン]]、[[プロリン]]、[[ヒドロキシプロリン]]に分かれるが、[[ヒドロキシプロリン]]は吸収されずに排泄される。((技術評論社 石浦章一 タンパク質はすごい! 心と体の健康を作るタンパク質の秘密(2014/1/5))) 2011年に行われた、[[コラーゲンペプチド]]をラットに摂取させた場合の[[皮膚]]合成および新規コラーゲン合成への影響に関する実験では、食品から摂取したコラーゲンが新たなコラーゲン合成に関与することを示唆する結果が報告されている。 >非常に興味深いことに、回復一日後に、コラーゲン食を与えた群では[[塩化ナトリウム]]可溶性のコラーゲンの有意な上昇が見られた。この結果は、コラーゲンを摂取することで、コラーゲンを産生する機能を持つ[[皮膚]][[繊維芽細胞]]が活性化していることを示唆する。((宇都宮大学 生物生産科学科 応用生物化学コース ラット皮膚創傷回復に対するゼラチン酵素水解物摂取の効能)) >コラーゲンの[[経口摂取]]効果には様々な疑問点が残っていたが、本研究で、[[経口摂取]]したコラーゲンが[[生体]]内の[[消化酵素]]によって分解され、その[[ペプチド]]や[[アミノ酸]]の血中濃度が増加した場合、[[骨]]や[[軟骨]]、[[皮膚]]、さらに[[内分泌]][[器官]]ともいわれている[[脂肪細胞]]にも効果的に作用することが判明し、[[細胞]]培養系でのコラーゲンの経口摂取の有効性が示唆された。((北海道大学 農学部/大学院農学院/大学院農学研究院 軟骨コラーゲン分解物が間葉系の培養細胞に及ぼす影響 安倍恵 食品素材開発学分野: http://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2009/09001002.pdf)) **コラーゲンの利用 [#baed07ef] [[ゼラチン]]を材料として、[[酵素]]処理によって低分子化を行い、[[消化]]吸収性を高めた加工物として[[コラーゲンペプチド]]と呼ばれる[[機能性表示食品]]が販売されている。 [[膠]]や[[ゼラチン]]はコラーゲンが主成分である。 ヒトと他の哺乳類のコラーゲンはほとんど同じ[[アミノ酸]]配列を持っているため、ヒト以外のコラーゲンを医療用に用いたとしても[[拒絶反応]]が起こらないことが知られている。((サイエンスセミナー「体のなかのコラーゲンの役割 〜コラーゲン研究からわかること(マンモスを例にとって)〜」株式会社ニッピバイオマトリックス研究所長 服部俊治: http://www.akita-u.ac.jp/coloconi/h22pdfimg/h22.12.24.pdf)) **コラーゲンの種類 [#h1f422d0] ヒトには29種類のコラーゲンが存在するとされる。((国立大学法人 秋田大学 親子でサイエンス2011 女性研究者による コラーゲン研究の最前線)) [[臓器]]の違いによってコラーゲン[[分子]]も異なることが確認され、発見された順に番号がつけられている。((千葉大学大学院医学研究院・医学部 :: 第22回: http://www.m.chiba-u.ac.jp/cooperation/web_lecture/info_1_23.html/)) 生体内では繊維を形成するコラーゲン(繊維性コラーゲン)が最も多く、以下の種類がある。((VI型コラーゲン:その構造,組織局在および機能 岡田保典 金沢大学医療技術短期大学部: https://square.umin.ac.jp/jsmbm/dvd/pdf/A072_245.pdf)) -[[繊維性コラーゲン]] --[[Ⅰ型コラーゲン]] --[[Ⅱ型コラーゲン]] --[[Ⅲ型コラーゲン]] --[[Ⅴ型コラーゲン]] --[[Ⅺ型コラーゲン]] -[[FACITコラーゲン]] --[[Ⅸ型コラーゲン]] --[[Ⅻ型コラーゲン]] --[[ⅩⅣ型コラーゲン]] -[[短鎖コラーゲン]] --[[Ⅷ型コラーゲン]] --[[Ⅹ型コラーゲン]] -[[基底膜コラーゲン]] --[[Ⅳ型コラーゲン]] -その他 --[[Ⅵ型コラーゲン]] --[[Ⅶ型コラーゲン]] --[[ⅩⅦ型コラーゲン]]
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