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*コレステロール(cholesterol) [#s1d81260] [[血清脂質]]のひとつ。体内で合成される固体の[[脂質]]で、[[ホルモン]]の生成や[[細胞膜]]の構成に必要。 [[コレステロール]]は体内で、1日に[[体重]]1kg当たり約12mgが生成される。[[コレステロール]]の[[前駆体]]は[[アセチルCoA]]から合成される[[メバロン酸]]。 体内での[[コレステロール]]合成量は食事として摂取される[[コレステロール]]の量によって調整され、摂取した[[コレステロール]]の量がそのまま[[血液]]中の[[コレステロール]]に反映されるわけではない。[[コレステロール]]を多く摂取したときには[[肝臓]]で作られる[[コレステロール]]量が減少し、逆に[[コレステロール]]摂取が少ない場合は体内の合成量が増加する。((消費者庁食品表示課 脂質と脂肪酸のはなし: http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_3.pdf))(((株)化学同人 京都大学大学院薬学研究科 くすりをつくる研究者の仕事 薬のネタ探しから私たちに届くまで 2017/3/30)) 動物の[[細胞膜]]の[[脂質二重膜]]には約10%の[[コレステロール]]が含まれる。((植物脂質概論: http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~lipo/lecture/lipids/plant.html)) [[コレステロール]]は[[水]]に溶けないので[[タンパク質]]([[リポタンパク質]])と結合して[[血液]]中を運搬される。 >[[コレステロール]]は[[生体膜]]の構成成分の1つとして膜の流動性を調節する役割以外に、[[ステロイドホルモン]]、[[ビタミンD]]、[[胆汁酸]]などの[[生合成]]原料として重要な[[化合物]]である。高等動物において、[[血漿]][[コレステロール]]の約2/3は、[[3位]]の[[OH基]]に[[不飽和脂肪酸]]が[[エステル結合]]した[[エステル]]型で存在する。((福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 コレステロールの合成: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/pdf/bio3.pdf)) [[生体]]内の全[[コレステロール]]の20〜25%は[[脳]]内にあるが、[[コレステロール]]は[[血液脳関門]]をほとんど通過できないため出生後は[[脳]]内で作られる必要がある。((脳の萎縮のメカニズムを解明 | 理化学研究所: https://www.riken.jp/press/2021/20210726_1/index.html)) **コレステロールの働き((岡山大学医学部附属病院中央検査部インフォメーション 総コレステロール, TCHO ( total cholesterol ): https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/sisitu/tcho.htm))((コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)測定ELISAキット | コレステリルエステル経路の研究に有用 | コスモ・バイオ株式会社: http://www.cosmobio.co.jp/product/detail/cbl-20130823-5.asp?entry_id=11549))((成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科 研究室 糖と脂質: http://www.ml.seikei.ac.jp/biolab/lecture/AppliedBiology/6membrane.pdf)) [#oc3b7eb1] ヒトの場合、体内に存在する[[コレステロール]]の約50%は[[胆汁酸]]に変換され体外に排出される。((脂質エンサイクロペディックデータベース(LEDB) 胆汁酸の化学構造と分布: http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~lipo/lecture/ba/ba.html)) -[[胆汁酸]]の原料 -[[ステロイド]]([[ステロイドホルモン]])の原料 --[[男性ホルモン]] --[[女性ホルモン]] --[[副腎皮質ホルモン]] --[[ビタミンD]] -[[細胞膜]]の構成・流動性の制御 -[[細胞]]の情報伝達 **コレステロールの種類 [#v1ebca3b] [[コレステロール]]に種類はない。それを運ぶ[[リポタンパク質]]によって区別される。 -[[超低比重リポタンパク質]]([[VLDL]]) -[[低比重リポタンパク質]]([[LDL]]) -[[中間比重リポタンパク質]]([[IDL]]) -[[高比重リポタンパク質]]([[HDL]]) 比重が低いものほど[[脂質]]を含む量が多くなる。各[[リポタンパク質]]の働きについては「[[リポタンパク質]]」を参照。 場合によっては、以下のような俗称で呼ばれる。((大学病院医療情報ネットワーク 体の中の脂肪 コレステロール:http://square.umin.ac.jp/pb165/mito/comp/SISITU.html)) -[[悪玉コレステロール]]([[LDL]]) -[[善玉コレステロール]]([[HDL]]) しかし、[[LDL]]を必要以上に制限することは逆に健康を害することが確認されている。 >健康長寿の最も重要な評価[[項]][[目]](エンドポイント)は総死亡率である。郡山ー伊勢崎市民の追跡調査結果によると、[[LDL]]値と総死亡率は逆の関係にあり、[[LDL]]値が高い群ほど総死亡率が低く長生きしている。[[LDL]]は悪玉ではなく長寿の[[指]]標となっていた。一方、[[HDL]]値については単純ではない。女性では[[HDL]]が低い群(40 mg/dL 未満)の総死亡率が高くなっているが、男性ではゆるい [[U]] 字型を示し、[[HDL]]最高値群は有意に総死亡率が上がっている 9)。このように[[HDL]]や[[LDL]]については、それらの[[生理]]的役割や[[指]]標としての意義が単純明快ではない。現在、[[HDL]]値を高く保つ安全な方法として、[[運動]]が知られている。((金城学院大学 健康増進を目指した油脂(あぶら)食品の新しい選び方: http://www.kinjo-u.ac.jp/orc/research/topic.html)) また、[[コレステロール]]を制限することによる疾患の防止効果は確認されていない。 >最近30年間で「低[[脂肪]]、低[[コレステロール]]の食事」によって[[血清]][[コレステロール]]値を下げれば、[[心臓発作]]や死亡率を下げることを明確に示す研究は発表されていません。... >現在では「[[コレステロール]]は[[アテローム性動脈硬化]]にほとんど関係がない。」ことが明白となって、「[[コレステロール]]は増え過ぎると[[動脈硬化]]を進行させて、[[心筋梗塞]]などに結びつく。」([[コレステロール]]悪玉説)という[[コレステロール]]神話は今や完全に崩壊しています。((コレステロール神話|島根県立大学 出雲キャンパス: http://izumo.u-shimane.ac.jp/campus/healthcenter/blog_cms/2016/9/15.html))
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*コレステロール(cholesterol) [#s1d81260] [[血清脂質]]のひとつ。体内で合成される固体の[[脂質]]で、[[ホルモン]]の生成や[[細胞膜]]の構成に必要。 [[コレステロール]]は体内で、1日に[[体重]]1kg当たり約12mgが生成される。[[コレステロール]]の[[前駆体]]は[[アセチルCoA]]から合成される[[メバロン酸]]。 体内での[[コレステロール]]合成量は食事として摂取される[[コレステロール]]の量によって調整され、摂取した[[コレステロール]]の量がそのまま[[血液]]中の[[コレステロール]]に反映されるわけではない。[[コレステロール]]を多く摂取したときには[[肝臓]]で作られる[[コレステロール]]量が減少し、逆に[[コレステロール]]摂取が少ない場合は体内の合成量が増加する。((消費者庁食品表示課 脂質と脂肪酸のはなし: http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_3.pdf))(((株)化学同人 京都大学大学院薬学研究科 くすりをつくる研究者の仕事 薬のネタ探しから私たちに届くまで 2017/3/30)) 動物の[[細胞膜]]の[[脂質二重膜]]には約10%の[[コレステロール]]が含まれる。((植物脂質概論: http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~lipo/lecture/lipids/plant.html)) [[コレステロール]]は[[水]]に溶けないので[[タンパク質]]([[リポタンパク質]])と結合して[[血液]]中を運搬される。 >[[コレステロール]]は[[生体膜]]の構成成分の1つとして膜の流動性を調節する役割以外に、[[ステロイドホルモン]]、[[ビタミンD]]、[[胆汁酸]]などの[[生合成]]原料として重要な[[化合物]]である。高等動物において、[[血漿]][[コレステロール]]の約2/3は、[[3位]]の[[OH基]]に[[不飽和脂肪酸]]が[[エステル結合]]した[[エステル]]型で存在する。((福岡大学 理学部 機能生物科学研究室 コレステロールの合成: http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/pdf/bio3.pdf)) [[生体]]内の全[[コレステロール]]の20〜25%は[[脳]]内にあるが、[[コレステロール]]は[[血液脳関門]]をほとんど通過できないため出生後は[[脳]]内で作られる必要がある。((脳の萎縮のメカニズムを解明 | 理化学研究所: https://www.riken.jp/press/2021/20210726_1/index.html)) **コレステロールの働き((岡山大学医学部附属病院中央検査部インフォメーション 総コレステロール, TCHO ( total cholesterol ): https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/sisitu/tcho.htm))((コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)測定ELISAキット | コレステリルエステル経路の研究に有用 | コスモ・バイオ株式会社: http://www.cosmobio.co.jp/product/detail/cbl-20130823-5.asp?entry_id=11549))((成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科 研究室 糖と脂質: http://www.ml.seikei.ac.jp/biolab/lecture/AppliedBiology/6membrane.pdf)) [#oc3b7eb1] ヒトの場合、体内に存在する[[コレステロール]]の約50%は[[胆汁酸]]に変換され体外に排出される。((脂質エンサイクロペディックデータベース(LEDB) 胆汁酸の化学構造と分布: http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~lipo/lecture/ba/ba.html)) -[[胆汁酸]]の原料 -[[ステロイド]]([[ステロイドホルモン]])の原料 --[[男性ホルモン]] --[[女性ホルモン]] --[[副腎皮質ホルモン]] --[[ビタミンD]] -[[細胞膜]]の構成・流動性の制御 -[[細胞]]の情報伝達 **コレステロールの種類 [#v1ebca3b] [[コレステロール]]に種類はない。それを運ぶ[[リポタンパク質]]によって区別される。 -[[超低比重リポタンパク質]]([[VLDL]]) -[[低比重リポタンパク質]]([[LDL]]) -[[中間比重リポタンパク質]]([[IDL]]) -[[高比重リポタンパク質]]([[HDL]]) 比重が低いものほど[[脂質]]を含む量が多くなる。各[[リポタンパク質]]の働きについては「[[リポタンパク質]]」を参照。 場合によっては、以下のような俗称で呼ばれる。((大学病院医療情報ネットワーク 体の中の脂肪 コレステロール:http://square.umin.ac.jp/pb165/mito/comp/SISITU.html)) -[[悪玉コレステロール]]([[LDL]]) -[[善玉コレステロール]]([[HDL]]) しかし、[[LDL]]を必要以上に制限することは逆に健康を害することが確認されている。 >健康長寿の最も重要な評価[[項]][[目]](エンドポイント)は総死亡率である。郡山ー伊勢崎市民の追跡調査結果によると、[[LDL]]値と総死亡率は逆の関係にあり、[[LDL]]値が高い群ほど総死亡率が低く長生きしている。[[LDL]]は悪玉ではなく長寿の[[指]]標となっていた。一方、[[HDL]]値については単純ではない。女性では[[HDL]]が低い群(40 mg/dL 未満)の総死亡率が高くなっているが、男性ではゆるい [[U]] 字型を示し、[[HDL]]最高値群は有意に総死亡率が上がっている 9)。このように[[HDL]]や[[LDL]]については、それらの[[生理]]的役割や[[指]]標としての意義が単純明快ではない。現在、[[HDL]]値を高く保つ安全な方法として、[[運動]]が知られている。((金城学院大学 健康増進を目指した油脂(あぶら)食品の新しい選び方: http://www.kinjo-u.ac.jp/orc/research/topic.html)) また、[[コレステロール]]を制限することによる疾患の防止効果は確認されていない。 >最近30年間で「低[[脂肪]]、低[[コレステロール]]の食事」によって[[血清]][[コレステロール]]値を下げれば、[[心臓発作]]や死亡率を下げることを明確に示す研究は発表されていません。... >現在では「[[コレステロール]]は[[アテローム性動脈硬化]]にほとんど関係がない。」ことが明白となって、「[[コレステロール]]は増え過ぎると[[動脈硬化]]を進行させて、[[心筋梗塞]]などに結びつく。」([[コレステロール]]悪玉説)という[[コレステロール]]神話は今や完全に崩壊しています。((コレステロール神話|島根県立大学 出雲キャンパス: http://izumo.u-shimane.ac.jp/campus/healthcenter/blog_cms/2016/9/15.html))
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