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*ビタミンC(vitamin C) [#v8bf27cc] [[ビタミン]]の一つ。[[水]]に溶けやすい[[水溶性ビタミン]]。[[L-アスコルビン酸]]とも呼ばれる。アスコルビンは、ギリシャ語で「[[壊血病]]なし」という意味。[[分子式]]は C_{6}H_{8}O_{6} #ref(ascorbic_acid.png,ビタミンC(アスコルビン酸)の化学構造,160); 熱や[[アルカリ]]、[[酸化]]によって分解される。また、[[銅]]や[[鉄]]などの[[金属]]によって[[酸化]]されやすい。((かんき出版 安田和人 あなたに必要なビタミンを教えます(1995/3/22))) [[ビタミンC]]自身は[[酸化]]されやすい物質で、他の物質が[[酸化]]されることを防ぐ[[抗酸化作用]]を持つため、[[酸化防止剤]]として食品に使われる。 **体内におけるビタミンCの働き [#ze9c8ea6] 体内では[[ミネラル]]([[鉄]]や[[銅]])の[[還元]]の他、[[SOD]]を[[還元]]するなど多くの[[酸化還元反応]]に関与している。 >[[ビタミンC]]自身が[[酸化]]されることで、多くの[[金属イオン]]を[[還元]]型の状態に維持するはたらきを持ちます。[[ビタミンC]]自体は[[補酵素]]ではありませんが、[[酵素]]の[[補因子]]である[[必須イオン]]を[[還元]]状態に保つことで、さまざまな[[酵素]]のはたらきを助けています。((秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学)) [[ビタミンC]]の働きは、[[結合組織]]や[[歯茎]]の維持、[[骨]]の形成、[[創傷治癒]]における[[コラーゲン]]合成、[[ビタミンB]]類の活性化、[[コレステロール]]からの[[胆汁酸]]の産生、[[T細胞]]の増殖促進および[[アポトーシス]]の抑制など。[[アミノ酸]]([[トリプトファン]])からの[[神経伝達物質]]([[ノルアドレナリン]]、[[セロトニン]])の合成にも必要な物質である。((Vitamin C in Disease Prevention and Cure: An Overview: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3783921/))((岐阜市立女子短期大学研究紀要第 アポトーシスに関する研究(7)栄養状態とアポト-シス応答は関係がある: http://www.gifu-cwc.ac.jp/tosyo/kiyo/56/zenbun56/apoptosis_doke.pdf)) [[コラーゲン]]の[[ポリペプチド]]鎖にある[[プロリン]]や[[リシン]]を[[ヒドロキシ化]]することで、その合成を促進する。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[活性酸素]]の除去にも関わる。[[活性酸素]]に[[電子]]を1つ渡すと自らは[[ラジカル]]となるが、共鳴により安定化・不均化して[[デヒドロアスコルビン酸]]となる。((活性酸素と抗酸化物質の化学 中村成夫 日本医科大学基礎科学化学: http://www2.nms.ac.jp/jmanms/pdf/009030164.pdf)) [[チロシン]]からの[[メラニン]]の生成過程で、[[L-ドーパ]]から[[L-ドーパキノン]]への[[酸化]]過程を阻害して[[メラニン色素]]の生成を抑制する。((ハイシー顆粒25%: https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3140002D1037_2_01/)) 摂取した[[ビタミンC]]は[[小腸]]の[[上皮細胞]]から吸収され、2〜4時間で[[尿]]中に排出される。この吸収には[[トランスポーター]]([[SVCT1]])が関わる。((消化管吸収とトランスポーター 立命館大学情報理工学部 生命情報学科 藤田卓也: http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/yaku/sotugo/pdf/h19_04_0.pdf))((アスコルビン酸,エリソルビン酸単独摂取後の尿中排泄経過 藤井俊子 緒方正名: http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/1994-j04-1/04_1_1148.pdf)) ヒト以外の[[哺乳類]]には[[ビタミンC]]を体内で合成できる種も存在するが、ヒトは[[ビタミンC]]合成に必要な[[酵素]]である[[L-グロノ-γ-ラクトン酸化酵素]]に[[遺伝子]][[変異]]があるため、体内で[[ビタミンC]]を合成できない。((東邦大学 理学研究科 生物分子科学専攻 分子医学部門 永田研究室 ネクローシス細胞による炎症応答に対する老化の影響: http://rep.toho-u.ac.jp/modules/xoonips/download.php/183.pdf?file_id=107)) **ビタミンCの食事摂取基準((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#k5150bbf] |~年齢(歳)|~推奨量(mg/日)| |1〜2|35| |3〜5|40| |6〜7|55| |8〜9|60| |10〜11|75| |12〜14|95| |15〜17|100| |18〜29|100| |30〜49|100| |50〜69|100| |70〜|100| [[水溶性ビタミン]]であるため、多量に摂取しても[[尿]]として排泄され健康上の問題はない。 [[ビタミンC]]が不[[足]]すると、[[出血傾向]]や[[壊血病]]([[スコルビー]])などが起こる。多く摂取しても明確に[[風邪]]を予防する効果が高まるわけではないが、症状や期間を和らげる可能性はあるとされる。 **ビタミンCを多く含む食品((文部科学省 食品データベース 食品成分ランキング: https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html)) [#p5e867ef] [[ビタミンC]]は動物性食品には少なく、主に[[果物]]や野菜に含まれる。 |~食品名|~100gあたりの含有量(mg)| |[[アセロラ]]|800〜1700| |[[青汁]]([[ケール]])|1100| |[[パセリ]]([[乾燥]])|820| |[[グァバ]]|220| |[[海苔]]|160〜210| |[[赤ピーマン]]|170〜180| |黄[[ピーマン]]|150〜160| |[[キウイフルーツ]](黄[[肉]])|140| |[[生姜]]おろし|120| |[[ブロッコリー]]|120| |[[レモン]]|100| |青[[ピーマン]]|76〜79| |[[柿]]|69| |[[キウイフルーツ]](緑[[肉]])|69| |[[イチゴ]]|62| |[[オレンジ]]|60| &tag(ビタミン,栄養,有機化合物,抗酸化作用,コラーゲン,活性酸素);
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*ビタミンC(vitamin C) [#v8bf27cc] [[ビタミン]]の一つ。[[水]]に溶けやすい[[水溶性ビタミン]]。[[L-アスコルビン酸]]とも呼ばれる。アスコルビンは、ギリシャ語で「[[壊血病]]なし」という意味。[[分子式]]は C_{6}H_{8}O_{6} #ref(ascorbic_acid.png,ビタミンC(アスコルビン酸)の化学構造,160); 熱や[[アルカリ]]、[[酸化]]によって分解される。また、[[銅]]や[[鉄]]などの[[金属]]によって[[酸化]]されやすい。((かんき出版 安田和人 あなたに必要なビタミンを教えます(1995/3/22))) [[ビタミンC]]自身は[[酸化]]されやすい物質で、他の物質が[[酸化]]されることを防ぐ[[抗酸化作用]]を持つため、[[酸化防止剤]]として食品に使われる。 **体内におけるビタミンCの働き [#ze9c8ea6] 体内では[[ミネラル]]([[鉄]]や[[銅]])の[[還元]]の他、[[SOD]]を[[還元]]するなど多くの[[酸化還元反応]]に関与している。 >[[ビタミンC]]自身が[[酸化]]されることで、多くの[[金属イオン]]を[[還元]]型の状態に維持するはたらきを持ちます。[[ビタミンC]]自体は[[補酵素]]ではありませんが、[[酵素]]の[[補因子]]である[[必須イオン]]を[[還元]]状態に保つことで、さまざまな[[酵素]]のはたらきを助けています。((秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学)) [[ビタミンC]]の働きは、[[結合組織]]や[[歯茎]]の維持、[[骨]]の形成、[[創傷治癒]]における[[コラーゲン]]合成、[[ビタミンB]]類の活性化、[[コレステロール]]からの[[胆汁酸]]の産生、[[T細胞]]の増殖促進および[[アポトーシス]]の抑制など。[[アミノ酸]]([[トリプトファン]])からの[[神経伝達物質]]([[ノルアドレナリン]]、[[セロトニン]])の合成にも必要な物質である。((Vitamin C in Disease Prevention and Cure: An Overview: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3783921/))((岐阜市立女子短期大学研究紀要第 アポトーシスに関する研究(7)栄養状態とアポト-シス応答は関係がある: http://www.gifu-cwc.ac.jp/tosyo/kiyo/56/zenbun56/apoptosis_doke.pdf)) [[コラーゲン]]の[[ポリペプチド]]鎖にある[[プロリン]]や[[リシン]]を[[ヒドロキシ化]]することで、その合成を促進する。((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) [[活性酸素]]の除去にも関わる。[[活性酸素]]に[[電子]]を1つ渡すと自らは[[ラジカル]]となるが、共鳴により安定化・不均化して[[デヒドロアスコルビン酸]]となる。((活性酸素と抗酸化物質の化学 中村成夫 日本医科大学基礎科学化学: http://www2.nms.ac.jp/jmanms/pdf/009030164.pdf)) [[チロシン]]からの[[メラニン]]の生成過程で、[[L-ドーパ]]から[[L-ドーパキノン]]への[[酸化]]過程を阻害して[[メラニン色素]]の生成を抑制する。((ハイシー顆粒25%: https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3140002D1037_2_01/)) 摂取した[[ビタミンC]]は[[小腸]]の[[上皮細胞]]から吸収され、2〜4時間で[[尿]]中に排出される。この吸収には[[トランスポーター]]([[SVCT1]])が関わる。((消化管吸収とトランスポーター 立命館大学情報理工学部 生命情報学科 藤田卓也: http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/yaku/sotugo/pdf/h19_04_0.pdf))((アスコルビン酸,エリソルビン酸単独摂取後の尿中排泄経過 藤井俊子 緒方正名: http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/1994-j04-1/04_1_1148.pdf)) ヒト以外の[[哺乳類]]には[[ビタミンC]]を体内で合成できる種も存在するが、ヒトは[[ビタミンC]]合成に必要な[[酵素]]である[[L-グロノ-γ-ラクトン酸化酵素]]に[[遺伝子]][[変異]]があるため、体内で[[ビタミンC]]を合成できない。((東邦大学 理学研究科 生物分子科学専攻 分子医学部門 永田研究室 ネクローシス細胞による炎症応答に対する老化の影響: http://rep.toho-u.ac.jp/modules/xoonips/download.php/183.pdf?file_id=107)) **ビタミンCの食事摂取基準((日本人の食事摂取基準(2015年版)スライド集: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056112.html)) [#k5150bbf] |~年齢(歳)|~推奨量(mg/日)| |1〜2|35| |3〜5|40| |6〜7|55| |8〜9|60| |10〜11|75| |12〜14|95| |15〜17|100| |18〜29|100| |30〜49|100| |50〜69|100| |70〜|100| [[水溶性ビタミン]]であるため、多量に摂取しても[[尿]]として排泄され健康上の問題はない。 [[ビタミンC]]が不[[足]]すると、[[出血傾向]]や[[壊血病]]([[スコルビー]])などが起こる。多く摂取しても明確に[[風邪]]を予防する効果が高まるわけではないが、症状や期間を和らげる可能性はあるとされる。 **ビタミンCを多く含む食品((文部科学省 食品データベース 食品成分ランキング: https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html)) [#p5e867ef] [[ビタミンC]]は動物性食品には少なく、主に[[果物]]や野菜に含まれる。 |~食品名|~100gあたりの含有量(mg)| |[[アセロラ]]|800〜1700| |[[青汁]]([[ケール]])|1100| |[[パセリ]]([[乾燥]])|820| |[[グァバ]]|220| |[[海苔]]|160〜210| |[[赤ピーマン]]|170〜180| |黄[[ピーマン]]|150〜160| |[[キウイフルーツ]](黄[[肉]])|140| |[[生姜]]おろし|120| |[[ブロッコリー]]|120| |[[レモン]]|100| |青[[ピーマン]]|76〜79| |[[柿]]|69| |[[キウイフルーツ]](緑[[肉]])|69| |[[イチゴ]]|62| |[[オレンジ]]|60| &tag(ビタミン,栄養,有機化合物,抗酸化作用,コラーゲン,活性酸素);
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