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*免疫疲弊(immune exhaustion) [#p11cd82b] [[キラーT細胞]]が、本来持っている[[免疫]]機能を失う現象。[[がん細胞]]に対する[[抗原]]認識の過程で起こる。 [[キラーT細胞]]は[[免疫チェックポイント]]([[チェックポイント分子]])と呼ばれる[[受容体]]([[PD-1]]、[[Tim-3]])を[[発現]]するが、これに[[がん]]が[[発現]]する[[リガンド]]が結合することで、増殖能力や[[サイトカイン]]の産生能力の低下などが起こる。((メトホルミン服用における健常人および肺癌患者のCD8T細胞の多機能性調査 岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 ・ 免疫学分野 教授 鵜殿平一郎: http://www.daiwa-grp.jp/dsh/results/41/pdf/24.pdf)) >免疫疲弊が起こると、[[感染症]]にかかりやすくなります。とくに[[肺炎]]のリスクは高く、かなりの数の[[がん]]患者さんが[[肺炎]]で亡くなっているというのは、医学の世界では誰でも知っている常識です(直接の死亡原因の70%が[[肺炎]])。((東邦出版 星野泰三 吉田朋子 共著 がんのプレシジョン免疫学(2017/8/21))) >慢性の[[ウイルス]][[感染症]],[[癌]]塊による持続的な[[抗原]]刺激は[[CD8T細胞]]を疲弊させ次第にその[[サイトカイン]]産生能を奪う.これは[[T細胞]]の[[免疫寛容]]を誘導するための必然的な成り行きであるが,これを可能にする[[T細胞]]上の分子群は[[チェックポイント分子]]と呼ばれる.((免疫チェックポイント制御とがん免疫治療 鵜殿平一郎 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 免疫学: http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/4/49379/20160528094829644248/125_13.pdf))
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*免疫疲弊(immune exhaustion) [#p11cd82b] [[キラーT細胞]]が、本来持っている[[免疫]]機能を失う現象。[[がん細胞]]に対する[[抗原]]認識の過程で起こる。 [[キラーT細胞]]は[[免疫チェックポイント]]([[チェックポイント分子]])と呼ばれる[[受容体]]([[PD-1]]、[[Tim-3]])を[[発現]]するが、これに[[がん]]が[[発現]]する[[リガンド]]が結合することで、増殖能力や[[サイトカイン]]の産生能力の低下などが起こる。((メトホルミン服用における健常人および肺癌患者のCD8T細胞の多機能性調査 岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 ・ 免疫学分野 教授 鵜殿平一郎: http://www.daiwa-grp.jp/dsh/results/41/pdf/24.pdf)) >免疫疲弊が起こると、[[感染症]]にかかりやすくなります。とくに[[肺炎]]のリスクは高く、かなりの数の[[がん]]患者さんが[[肺炎]]で亡くなっているというのは、医学の世界では誰でも知っている常識です(直接の死亡原因の70%が[[肺炎]])。((東邦出版 星野泰三 吉田朋子 共著 がんのプレシジョン免疫学(2017/8/21))) >慢性の[[ウイルス]][[感染症]],[[癌]]塊による持続的な[[抗原]]刺激は[[CD8T細胞]]を疲弊させ次第にその[[サイトカイン]]産生能を奪う.これは[[T細胞]]の[[免疫寛容]]を誘導するための必然的な成り行きであるが,これを可能にする[[T細胞]]上の分子群は[[チェックポイント分子]]と呼ばれる.((免疫チェックポイント制御とがん免疫治療 鵜殿平一郎 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 免疫学: http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/4/49379/20160528094829644248/125_13.pdf))
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