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*肝臓(liver) [#s206b843] 人体の中で最大の[[臓器]]。体内のエネルギーを[[骨格筋]]とほぼ同じ割合(21.3%)で消費する。重さは体重の約2%を占める(1.0〜1.5kg)。[[レバー]]とも呼ばれる。((肝臓と肝疾患、肝移植|移植外科|診療科案内|信州大学 医学部・医学系研究科 外科学講座(外科学第一): http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-surgery/shinryo/isyoku/liver-transplant/))((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) 右葉と左葉に分けられ、間には[[肝鎌状間膜]]が存在する。右葉は左葉よりも大きく、その下面には[[胆嚢]]が存在する。 肝臓を構成する[[細胞]]は、その大部分を占める[[肝細胞]]([[肝実質細胞]])と、肝臓で作られた[[胆汁]]を[[十二指腸]]へ運ぶ[[胆管]]の[[細胞]]である[[胆管細胞]]に分けられる。((肝細胞がん:肝臓の病気と治療 | 東京医科歯科大学肝胆膵外科: http://www.tmd.ac.jp/grad/msrg/liver/cancer01.html)) 肝臓には[[細胞]]([[肝細胞]]とそれ以外の[[肝非実質細胞]])が2500億個もあるとされ、非常に高い再生能力を持ち、マウスの肝臓の70%を切除しても一週間程度で元の重量と機能を回復することが確認されている。((肝臓の再生を担う肝細胞の驚くべき性質を解明 | 東京大学: http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_240601_02_j.html)) >肝臓の一部を切除した際の[[肝]]再生時には、肝臓は[[肝実質細胞]]や各種の[[肝非実質細胞]]がそれぞれ増殖することにより本来の大きさと機能を回復する。一方、[[肝実質細胞]]の増殖が阻害される状況や重篤な[[肝]]障害時においては、[[門脈]]域周辺から未[[分化]]性を有した特殊な[[細胞]](マウスやラットでは「オーバル細胞」と呼ばれる)が出現し、これが[[肝実質細胞]]及び[[胆管上皮細胞]]に[[分化]]・増殖することにより肝臓の再生を行うことが知られており、再生医療の材料としても注目されている。((東大分生研 発生・再生研究分野 宮島研究室: http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/cytokine/research/oval.html)) 肝臓の上面は[[横隔膜]]に接しており、下面には[[胆汁]]を溜める[[胆嚢]]がある。((NHK高校講座 | 生物基礎 肝臓のつくりとはたらき: http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/seibutsukiso/)) [[小腸]]などからの[[血液]]が流れ込む[[肝門脈]]という[[血管]]がある。 >肝臓には[[肝動脈]]と[[門脈]]という2系統の[[血管]]から[[血液]]が入り込み、[[血液]]は[[類洞]]という[[毛細血管]]を通ったあと、[[中心静脈]]へと流れ出ていきますが、健康な肝臓では[[類洞]]に沿って[[肝細胞]]がきれいに整列し、[[中心静脈]]を中心にして放射線状に分布して、[[肝小葉]]という六角柱状の構造を形づくっています。((患者さんと家族のための肝硬変ガイドブック: https://www.jsge.or.jp/files/uploads/04_kankouhen.pdf)) [[肝臓]]は異常があっても痛みなどの自覚症状がほとんどなく、病気の発見が遅れる場合があるため、沈黙の臓器と呼ばれる。 **肝臓の働き [#m49a21ac] 肝臓の主な働きは以下の通り。 ***[[胆汁]]の分泌 [#bd62af08] 食事をとると、[[胆嚢]]が[[胆汁]]を[[十二指腸]]に送り出し、それが[[十二指腸]]や[[小腸]]で[[脂質]]や[[ビタミン]]の吸収を促進する。((広島大学 第一外科【胆道の病気】胆石とは?: http://surgery1.hiroshima-u.ac.jp/about/diagnosis/folder11/post-28.html)) ***有害物質の分解・解毒 [#mf86cd8a] 食事から吸収された物質は最初に肝臓に運ばれ、不要(有毒)なものは無毒化され、[[尿]]や[[便]]などで排泄できる形に[[代謝]]される。 例えば、[[アルコール]]([[エタノール]])は[[肝細胞]]で[[アセトアルデヒド]]を経て[[酢酸]]に分解され、最終的に水と[[二酸化炭素]]までに分解される。 >[[口]]から摂取した物質は通常一番先に肝臓で処理されるので、有害物質による健康被害としては肝障害がもっともおこりやすいのです。... 人々にもっとも多く摂取されている典型的な有害物質は[[エタノール]](お[[酒]]のこと)でしょう。((日本評論社 畝山智香子 「健康食品」のことがよくわかる本 2016/1/15)) ***[[グルコース]]の貯蔵 [#g307eed3] [[小腸]]で吸収された[[ブドウ糖]]([[グルコース]])は[[肝門脈]]を通じて[[肝臓]]に運ばれ、[[グリコーゲン]]に変えられて[[肝細胞]]内に貯蔵される。 肝臓における[[グルコース]]取り込みの主要な[[トランスポーター]]は[[GLUT2]]。[[グルコース]]は[[GLUT2]]によって[[肝細胞]]に取り込まれ、それを[[グルコキナーゼ]]が[[リン酸化]]によって[[細胞質]]に[[グルコース-6-リン酸]]として捕捉する。((イソロイシンの糖代謝調節作用と臨床応用の可能性 吉澤史昭: http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2015/01/86-03-07.pdf)) **肝臓に関係する病気 [#uf5f47b8] -[[胆汁うっ滞]] -[[脂肪肝]] -[[肝炎]] -[[肝硬変]] 肝臓の機能が障害された際に、[[皮膚]]の色が黄色くなる[[黄疸]]という症状は、肝臓で[[ビリルビン]]の処理が遅れて、[[血液]]中に黄色い[[ビリルビン]]が増えるために起こる。((ヘモグロビン | 生物学科 | 東邦大学: http://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/023713.html))
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*肝臓(liver) [#s206b843] 人体の中で最大の[[臓器]]。体内のエネルギーを[[骨格筋]]とほぼ同じ割合(21.3%)で消費する。重さは体重の約2%を占める(1.0〜1.5kg)。[[レバー]]とも呼ばれる。((肝臓と肝疾患、肝移植|移植外科|診療科案内|信州大学 医学部・医学系研究科 外科学講座(外科学第一): http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-surgery/shinryo/isyoku/liver-transplant/))((西東社 カラー図解 栄養学の基本がわかる事典 川島由起子(2013/4/4): https://amzn.to/2tzGwYt)) 右葉と左葉に分けられ、間には[[肝鎌状間膜]]が存在する。右葉は左葉よりも大きく、その下面には[[胆嚢]]が存在する。 肝臓を構成する[[細胞]]は、その大部分を占める[[肝細胞]]([[肝実質細胞]])と、肝臓で作られた[[胆汁]]を[[十二指腸]]へ運ぶ[[胆管]]の[[細胞]]である[[胆管細胞]]に分けられる。((肝細胞がん:肝臓の病気と治療 | 東京医科歯科大学肝胆膵外科: http://www.tmd.ac.jp/grad/msrg/liver/cancer01.html)) 肝臓には[[細胞]]([[肝細胞]]とそれ以外の[[肝非実質細胞]])が2500億個もあるとされ、非常に高い再生能力を持ち、マウスの肝臓の70%を切除しても一週間程度で元の重量と機能を回復することが確認されている。((肝臓の再生を担う肝細胞の驚くべき性質を解明 | 東京大学: http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_240601_02_j.html)) >肝臓の一部を切除した際の[[肝]]再生時には、肝臓は[[肝実質細胞]]や各種の[[肝非実質細胞]]がそれぞれ増殖することにより本来の大きさと機能を回復する。一方、[[肝実質細胞]]の増殖が阻害される状況や重篤な[[肝]]障害時においては、[[門脈]]域周辺から未[[分化]]性を有した特殊な[[細胞]](マウスやラットでは「オーバル細胞」と呼ばれる)が出現し、これが[[肝実質細胞]]及び[[胆管上皮細胞]]に[[分化]]・増殖することにより肝臓の再生を行うことが知られており、再生医療の材料としても注目されている。((東大分生研 発生・再生研究分野 宮島研究室: http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/cytokine/research/oval.html)) 肝臓の上面は[[横隔膜]]に接しており、下面には[[胆汁]]を溜める[[胆嚢]]がある。((NHK高校講座 | 生物基礎 肝臓のつくりとはたらき: http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/seibutsukiso/)) [[小腸]]などからの[[血液]]が流れ込む[[肝門脈]]という[[血管]]がある。 >肝臓には[[肝動脈]]と[[門脈]]という2系統の[[血管]]から[[血液]]が入り込み、[[血液]]は[[類洞]]という[[毛細血管]]を通ったあと、[[中心静脈]]へと流れ出ていきますが、健康な肝臓では[[類洞]]に沿って[[肝細胞]]がきれいに整列し、[[中心静脈]]を中心にして放射線状に分布して、[[肝小葉]]という六角柱状の構造を形づくっています。((患者さんと家族のための肝硬変ガイドブック: https://www.jsge.or.jp/files/uploads/04_kankouhen.pdf)) [[肝臓]]は異常があっても痛みなどの自覚症状がほとんどなく、病気の発見が遅れる場合があるため、沈黙の臓器と呼ばれる。 **肝臓の働き [#m49a21ac] 肝臓の主な働きは以下の通り。 ***[[胆汁]]の分泌 [#bd62af08] 食事をとると、[[胆嚢]]が[[胆汁]]を[[十二指腸]]に送り出し、それが[[十二指腸]]や[[小腸]]で[[脂質]]や[[ビタミン]]の吸収を促進する。((広島大学 第一外科【胆道の病気】胆石とは?: http://surgery1.hiroshima-u.ac.jp/about/diagnosis/folder11/post-28.html)) ***有害物質の分解・解毒 [#mf86cd8a] 食事から吸収された物質は最初に肝臓に運ばれ、不要(有毒)なものは無毒化され、[[尿]]や[[便]]などで排泄できる形に[[代謝]]される。 例えば、[[アルコール]]([[エタノール]])は[[肝細胞]]で[[アセトアルデヒド]]を経て[[酢酸]]に分解され、最終的に水と[[二酸化炭素]]までに分解される。 >[[口]]から摂取した物質は通常一番先に肝臓で処理されるので、有害物質による健康被害としては肝障害がもっともおこりやすいのです。... 人々にもっとも多く摂取されている典型的な有害物質は[[エタノール]](お[[酒]]のこと)でしょう。((日本評論社 畝山智香子 「健康食品」のことがよくわかる本 2016/1/15)) ***[[グルコース]]の貯蔵 [#g307eed3] [[小腸]]で吸収された[[ブドウ糖]]([[グルコース]])は[[肝門脈]]を通じて[[肝臓]]に運ばれ、[[グリコーゲン]]に変えられて[[肝細胞]]内に貯蔵される。 肝臓における[[グルコース]]取り込みの主要な[[トランスポーター]]は[[GLUT2]]。[[グルコース]]は[[GLUT2]]によって[[肝細胞]]に取り込まれ、それを[[グルコキナーゼ]]が[[リン酸化]]によって[[細胞質]]に[[グルコース-6-リン酸]]として捕捉する。((イソロイシンの糖代謝調節作用と臨床応用の可能性 吉澤史昭: http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2015/01/86-03-07.pdf)) **肝臓に関係する病気 [#uf5f47b8] -[[胆汁うっ滞]] -[[脂肪肝]] -[[肝炎]] -[[肝硬変]] 肝臓の機能が障害された際に、[[皮膚]]の色が黄色くなる[[黄疸]]という症状は、肝臓で[[ビリルビン]]の処理が遅れて、[[血液]]中に黄色い[[ビリルビン]]が増えるために起こる。((ヘモグロビン | 生物学科 | 東邦大学: http://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/023713.html))
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