健康用語WEB事典

インスリン様成長因子(insulin-like growth factor : IGF)

動物の成長や発達を促進する、インスリンと似た構造を持つホルモン

肝臓をはじめとする様々な組織分泌され、その分泌量は成長ホルモンや良好な栄養状態に応答して増加する。

生殖細胞の形成や受精卵の発生、生体の発達・成長・成熟、物質代謝の調節、老化の抑制などの役割を持つ。*1

IGF-1(insulin-like growth factor 1)

インスリン様成長因子のひとつ。ソマトメジンCとも。

IGF-1の受容体細胞増殖や生存にとって重要な分子を活性化する主要な受容体型チロシンキナーゼ悪性腫瘍において発現が亢進する。*2

ミクログリアから放出されるIGF-1が神経細胞の保護に関与していることが報告されている。IGFBP?によって作用が調節される。*3

IGF-2(insulin‐like growth factor 2)

インスリン様成長因子のひとつ。ソマトメジンAとも。

細胞分裂を調整するポリペプチドであり様々な体細胞の成長や発生に関わる。海馬に高発現し、記憶の増強に関わる。年齢ともに減少することが知られている。*4

*1動物の成長や発達を促進するホルモン「インスリン様成長因子」の受容体には、長時間かけて作用を誘導する仕組みが内蔵されている | 東京大学大学院農学生命科学研究科: http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2012/20120905-1.html
*2岡山医学会雑誌 Focal Adhesion Kinase (FAK) と Insulin-like growth factor-I receptor (IGF-IR) に対するデュアルチロシンキナーゼ阻害剤の食道腺癌における抗腫瘍効果: http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/2/20023/20160528014923742962/122_17.pdf
*3脳の免疫細胞が運動の神経細胞を保護することを発見―ALSなど運動機能障害性の脳神経疾患への新たな治療法に光― — 大阪大学: http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/ResearchRelease/2013/03/20130325_1
*4IGF-II : 記憶力がよくなる分子!? - 世界の幹細胞(関連)論文紹介 - 慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点: http://www.med.keio.ac.jp/gcoe-stemcell/treatise/2011/20110916_01.html

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このページの最終更新日時: 2019-11-16 (土) 15:22:15