健康用語WEB事典

グルカンスクラーゼ(glucansucrase : GSase)

スクロースを分解しながらグルコースをα結合で重合させる酵素*1

ミュータンス菌が持ち、砂糖スクロース)から歯垢の原因となるグルカンを生成する原因となる。GSaseとも表記される。

カテキンにはグルカンスクラーゼの働きを阻害する効果が報告されている。

口腔中に砂糖があると、まずGSaseにより粘着性多糖であるグルカンが合成されます。さらに、グルカンは食べカスや他の口腔細菌を巻き込んで歯垢を形成し、内部で口腔細菌が増殖します。 歯垢内部で口腔細菌により酸が産生されることで脱灰して、虫歯が進行します。そのため、GSaseの働きを阻害することで、虫歯の発症リスクを効果的に低減することが可能です。これまで、各種食品素材等からGSase阻害物質が探索され、緑茶カテキン等のポリフェノール類に強い阻害効果があることが報告されています。*2

*1虫歯菌の酵素からポリエチレンテレフタレートやナイロンを越える高耐熱性樹脂の開発に成功: http://www.fp.a.u-tokyo.ac.jp/lab/polymer/common/pdf/2016/pressrelease20160729.pdf
*2虫歯の病原因子である酵素の立体構造を世界で初めて解明 ~虫歯の予防物質を探索するための手がかりを得る~ — 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2010/110217_1.htm

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:06:10