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シニグリン(sinigrin)

アリルイソチオシアネート配糖体分子式は C10H16KNO9S2 *1

シニグリンの化学構造

苦味があり、多くの昆虫に毒性を示す。ワサビカラシに含まれるが、そのままでは辛味はない。*2

すりおろすことなどによって細胞が壊れると、その中に含まれるミロシナーゼと反応してシニグリンがアリルイソチオシアネートに変化することで辛味が現れる。*3

山葵はそのままでは辛くはありませんが、おろすと辛味成分である硫酸エステル形の配糖体シニグリン(sinigrin)が酵素ミロシナーゼの作用で硫黄を含んだカラシ油を生じて辛味を呈します。防腐殺効果の他、消化を促進させ、食欲を増進させる効果があります。*4

キバナスズシロやカラシナ葉の栽培においては、高温ほどシニグリンの含有量が増え、イソチオシアネートの濃度が高く辛味が強くなることが報告されている。シニグリンの生合成増加は高温によるストレス適応の反応の結果とされる。*5

*1Sinigrin | C10H16KNO9S2 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Sinigrin#section=Top
*2カラシは辛し シニグリンとアオムシ 中西教授東京農業大学短期大学部 醸造学科 教授 (醸造学科食品微生物学研究室): http://www.nodai.ac.jp/journal/nakanishi/0704.html
*3熊本大学薬学部 今月の薬用植物: http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/flower/H1904.html
*4北海道医療大学 七味唐辛子の中身のお話 山葵: http://www.hoku-iryo-u.ac.jp/~maruho/2d-04wasabi.html
*5葉カラシナにおけるアリルイソチオシアネート発生への栽培温度の影響 阿部誠: https://glim-re.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3596&item_no=1&page_id=13&block_id=21

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このページの最終更新日時: 2018-04-01 (日) 11:38:14