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ヒスチジン(histidine)

小児における必須アミノ酸のひとつ。ヒスタミン前駆体であり、ヒスチジンデカルボキシラーゼによってヒスタミンとなる。*1

ヒスチジンの化学構造

成長や組織の修復、髄鞘の形成、免疫分泌、性機能、血球の生成、放射線重金属からの防御などに関わる。*2

カツオやマグロのタンパク質に多く含まれる。経口摂取したヒスチジンは血液を通してに運ばれ、内でヒスチジン脱炭酸酵素によりヒスタミンに変化し、満腹中枢の一つであるヒスタミン作動性神経に作用し摂食を抑制する作用を持つ。*3

動物実験において、ヒスチジンの経口摂取による摂食抑制作用と体脂肪減少作用はイソフラボンにより促進されることが示唆されている。*4

ヒスチジンの抗肥満作用はプロリンにより減弱されることが示唆されている。拒食では身体を構成するタンパク質が異常に分解され、血液中のヒスチジン濃度が高くなり、ヒスタミン作動性神経が異常に活性化されると考えられている。*5

肝臓STAT3はヒスチジンによって活性化され、インスリンによるの産生抑制作用を増強する。*6

*1秀和システム 生化学若い研究者の会 これだけ!生化学
*2Histidine | C6H9N3O2 - PubChem: https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/L-histidine#section=Top
*3ヒスチジン摂取による肥満予防および解消に関する研究: http://www.bunkyo.ac.jp/faculty/souken/material/%8F%C3%93%EC%91%8D%8C%A4%89%DF%8B%8E110117/kyodo-2008nakajima.html
*4KAKEN — 研究課題をさがす | ヒスチジンの抗肥満作用に対するコレステロール、イソフラボン、大豆食品の促進作用 (KAKENHI-PROJECT-24590812): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24590812/
*5KAKEN — 研究課題をさがす | ヒスチジンとプロリンによる食欲調節作用に着目した肥満や拒食の防止効果に関する研究 (KAKENHI-PROJECT-20590666): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20590666/
*6KAKEN — 研究課題をさがす | ヒスチジン誘導体の糖代謝における役割 (KAKENHI-PROJECT-23300274): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23300274/

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このページの最終更新日時: 2019-04-29 (月) 14:30:39