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フィセチン(fisetin)

イチゴリンゴカキモモブドウなどの果物に含まれるフラボノール*1

フィセチンの化学構造

マウスにおいて記憶に関わる長期増強LTP)の形成を促進することが報告されている。*2

この作用はcAMPを介さずにERKを活性化し、海馬シナプス可塑性を促進することよって起こる。フィセチンの誘導体(3,3',4'-トリヒドロキシフラボンおよび3,3',4',5'-テトラヒドロキシフラボン)がフィセチンよりも強力にERKリン酸化を促進して記憶の増強を行うことが報告されている。*3

また、喘息の慢性化に関わるマスト細胞の活性化を抑制する。*4

*1抗酸化機能分析研究センター: http://food-db.asahikawa-med.ac.jp/dictionary.php?content=component_dictionary&id=139
*2新しい認知症治療薬のシーズを天然化合物に求めて フィセチンの記憶増強作用 武蔵野大薬 赤石樹泰 阿部和穂: https://www.rs.noda.tus.ac.jp/kanto52/pdf/S-W-6.pdf
*3KAKEN — 研究課題をさがす | フラボノイドの記憶増強作用 (KAKENHI-PROJECT-19590086): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19590086/
*4KAKEN — 研究課題をさがす | 喘息の慢性化をもたらす気道リモデリングのフラボノイドによる抑制効果の解析 (KAKENHI-PROJECT-21500814): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21500814/

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このページの最終更新日時: 2020-04-11 (土) 09:15:34