健康用語WEB事典

リン脂質(phospholipid)

生体膜を構成する主成分。親水基の頭と疎水基の2つの尾(これを足と呼ぶ)を持つ。疎水基の尾を付き合わせて並ぶことで脂質二重膜を構成する。

疎水基飽和脂肪酸不飽和脂肪酸が1つずつ含まれ、その脂肪酸の種類によって膜の厚さや形状、性質が決まる。

この脂肪酸の分子中に1個の不飽和部があると、二重結合の部分で足が折れ曲がるような形を取る。*1

水にほとんど溶けないリン脂質(脂肪酸が長鎖であるもの)は、水中で数百~数千個の分子が集まってベシクルを作る。*2

リン脂質が不足すると、細胞の正常な働きが阻害されたり、コレステロール血管に蓄積しやすくなって糖尿病動脈硬化などを引き起こす原因にもなります。*3

*1国立大学法人 東京医科歯科大学 細胞膜: http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/pdf/cellmemb.pdf
*2リン脂質 混ぜると段階的変化 | 化学 | 九大理学部ニュース: http://news.sci.kyushu-u.ac.jp/chem/%E3%83%AA%E3%83%B3%E8%84%82%E8%B3%AA-%E6%B7%B7%E3%81%9C%E3%82%8B%E3%81%A8%E6%AE%B5%E9%9A%8E%E7%9A%84%E5%A4%89%E5%8C%96/
*3ブックマン社 藤野武彦 馬渡志郎 片渕俊彦 認知症はもう不治の病ではない! 脳内プラズマローゲンが神経細胞を申請する(2015/10/10)

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このページの最終更新日時: 2017-12-04 (月) 18:08:14