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二次胆汁酸の前駆体となる、腸内細菌による化学変化を受けていない胆汁酸。*1
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胆汁に含まれる成分。肝臓でコレステロールから作られ、胆嚢に蓄えられる。ヒトの場合、胆汁酸の成分は約80%がコール酸、15%がデオキシコール酸、2%がケノデオキシコール酸、微量のリトコール酸であるとされる。ウルソデオキシコール酸も含まれる。このうち、デオキシコール酸とリトコール酸、ウルソデオキシコール酸は二次胆汁酸である。以下は胆汁酸に共通する化学構造。R1およびR2は胆汁酸の種類によって異なる。食事によって腸(十二指腸)に分泌され、水に溶けにくい脂質などを溶けやすい形(胆汁酸…
老化した細胞から様々な種類のサイトカインなどの生理活性物質が過剰に産生および分泌される現象。ウイルスなど病原体に感染していなくてもゲノムDNAの一部が細胞質に出て、自然免疫による炎症性サイトカインが分泌される。本来は老化細胞の周囲の細胞を活性化して組織の修復を促進する目的で起こると考えられているが、過剰な分泌によってさらなる細胞老化の促進や加齢関連疾患やがんの発症および進展の原因となる。細胞老化を起こした細胞(老化細胞)は炎症性サイトカイン、ケモカイン、増殖因子や細胞外マトリ…
大腸に生息する細菌の総称。その種類は500〜1000種類、数は1014個にも及ぶとされる。腸内細菌によって作られる生態系を腸内細菌叢と呼ぶ。腸内の常在菌は宿主の血管新生、腸管上皮の発達、組織損傷の防御、栄養分の消化・吸収・貯蔵、免疫組織の発達などを促進することが知られている。腸内細菌のバランスは免疫にも関わることが報告されている。例えば、クロストリジウム属の細菌が持つペプチドグリカンが樹状細胞(が持つTLR2)に接触することによってTGF-βが分泌され、制御性T細胞が誘導され…
自然科学のひとつ。物質の構造や性質、反応を研究する学問。分野名分野の説明物理化学物理学的な視点から研究を行う分野有機化学有機化合物を扱う分野無機化学有機化合物以外を対象とする分野高分子化学高分子を取り扱う分野生化学生命現象を化学的に研究する分野分析化学物質の測定や分離する技術の開発を行う分野工業化学原料を化学製品へ転換する分野
胆汁酸が腸内細菌による代謝を受けて生成される、化学構造が変化した胆汁酸。人体にとって有益な化合物が含まれるが、同時に有害な化合物も含まれるとされる。二次胆汁酸の中にはがんを促進する物質が含まれることが知られている。発がん性物質が、細胞内のシグナル伝達(例えば細胞の増殖を制御する情報伝達)を抑制したり、促進したり、全く異なる情報が伝えられることによって、がんが発症します。胆汁酸はこのようながん原性物質ではありませんが、大腸癌のプロモーター(発がん促進物質)となることがずいぶんと…
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