HEALTH WORDS / 用語解説
アドレノ受容体
Adrenoceptor
アドレノ受容体とは、カテコールアミンであるアドレナリンおよびノルアドレナリンが結合して生体応答を引き起こすG蛋白共役受容体の一種である。1
アドレノ受容体は交感神経系の主要な受容体であり、心血管系、呼吸器系、代謝系など全身の様々な臓器において生理作用を調節する中心的な役割を担っている。1
本受容体は、その薬理学的特性やシグナル伝達の仕組みの違いから、大きく分けてアルファアドレノ受容体とベータアドレノ受容体の2つの主要なグループに分類される。2
さらにアルファアドレノ受容体はアルファ1受容体とアルファ2受容体に細分化され、ベータアドレノ受容体はベータ1受容体、ベータ2受容体、ベータ3受容体の3つのサブタイプに分類されることが知られている。2
アルファ1受容体は主として血管平滑筋などの平滑筋に存在し、血管収縮作用を引き起こすことで血圧の維持や調節に関与している。2
アルファ2受容体は神経終末のシナプス前膜などに存在し、神経伝達物質であるノルアドレナリンの遊離を抑制するネガティブフィードバック機構として機能している。2
ベータ1受容体は主に心臓に多く分布しており、アドレナリンやノルアドレナリンが結合することで心拍数の増加や心筋収縮力の増強といった心機能の亢進を引き起こす。2
ベータ2受容体は気管支平滑筋や血管平滑筋などに広く分布しており、平滑筋弛緩作用を示すため、気管支拡張や血管拡張を引き起こす重要な役割を果たしている。2
ベータ3受容体は主として脂肪組織に存在しており、脂肪分解や熱産生の調節に関わっていることが明らかにされている。2
これらの各サブタイプはそれぞれ異なるGタンパク質と共役しており、細胞内情報伝達系を介して多彩な細胞応答を誘発する仕組みを持っている。3
アドレノ受容体を標的とする薬物は臨床医学の様々な領域で広く利用されており、例えば高血圧症、狭心症、気管支喘息などの治療において作動薬や拮抗薬が用いられている。3
参考文献・出典
- 薬学用語辞典: https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%97%E3%82%BF ↩1 ↩2
- 生物学用語辞典: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%A5%E3%83%BC%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7
- 薬学用語辞典: https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%97%E3%82%BF ↩1 ↩2